...故にそれは自己を汚し、他を汚し、重ねて道を汚す...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...幼な子の顎の下にあるべき涎掛けがずれてゐて涎が母親の晴着の襟を汚してゐる...
高見順 「かなしみ」
...只最後の思出(おもひで)にお耳を汚したるまでなりき...
高山樗牛 「瀧口入道」
...少年はみづからを汚した...
太宰治 「逆行」
...大したこともせなんだが――壁を汚したり...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...情熱はわれを打倒し、われのうちのすべてを荒らし、すべてを汚し、すべてを破壊した……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...汚してはいけない...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...先生は海鼠腸(このわた)のこの匂といい色といいまたその汚しい桶といい...
永井荷風 「妾宅」
...身體一杯に汚して居るので倶梨伽羅紋々(くりからもん/\)から採つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さては罪科あるものとして長く御前を汚してしまいましたこと心苦しきゆえ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...さうして彼の上衣を汚してゐるのは...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...家門の顔汚しのように思われていた昔の腹いせに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...悪い蒸気がこれまで拓いた土地を皆汚している...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...人間のぜんぶを汚したことだわ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...着物から夜具から畳まで汚した...
山本周五郎 「風流太平記」
...「汚し」と文醜は...
吉川英治 「三国志」
...顔も何かで汚していたが...
吉川英治 「私本太平記」
...世上に織田軍たるの面目を汚し...
吉川英治 「新書太閤記」
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