...……新しき時代の浪曼主義者(ロマンチシスト)は三汀久米正雄である...
芥川龍之介 「久米正雄」
...そうして今まで立っていたこちらの汀を振返っては声々に笑ったり話したりしていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...船は由比浦の汀に打捨てられ...
太宰治 「右大臣実朝」
...右の方の汀(みぎわ)には桜とライラックが咲いていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼方の叢(くさむら)や此方の汀(みぎわ)へ移って行った...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...・朝の山路で何やら咲いてゐる・すみれたんぽゝさいてくれた□・さくらが咲いて旅人である三月三十一日晴、行程八里、平戸町、木村屋(三十・中)早く出発する、歩々好風景だ、山に山、水に水である、短汀曲浦、炭車頻々だ...
種田山頭火 「行乞記」
...池の上を飛ぶように汀(みぎわ)を走って女中部屋の方へ行く怪しの者...
中里介山 「大菩薩峠」
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中里介山 「大菩薩峠」
...さら/\と輕くさし引く波が其赤い莖のもとへ刺し込んでは來ないかと思ふ程汀に近い畑である...
長塚節 「佐渡が島」
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長塚節 「長塚節歌集 上」
...池の汀に紅葉した白膠木(ぬるで)が一本あるだけで...
久生十蘭 「西林図」
...池の汀(みぎわ)に紫を植え...
久生十蘭 「蝶の絵」
...大船も寄らん許りの湖の汀淋しき冬の夕暮小波が騒いでゐる許りで何物もない大きな湖水を見て居ると大洋を行く様な大船が今にもそこへ這入つて来さうな気がする...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...汀に竿を突きながら私の窓を見あげた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...爪先きが汀の右につかえてゐるから保たれてゐるものゝ若しや幻で身悶えでもしたら忽ち水の中へ落ち込んでしまふに相違ない...
牧野信一 「村のストア派」
...竹坡の子が蘆汀良炳(ろていりやうへい)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...……汀(みぎわ)では頻(しき)りに波の音がし...
山本周五郎 「追いついた夢」
...虹汀駭(おどろ)き馳せ寄りて抱き止め...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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