...我々は新聞紙の一隅に「長束正家儀、永々病気の処、薬石(やくせき)効(かう)無く」と云ふ広告を見ても、格別気の毒とは思ひさうもない...
芥川龍之介 「僻見」
...あの当時のことを永々と喋り出した...
海野十三 「断層顔」
...永々、この地底戦車をお借りしていまして、どうもありがとうございました」沖島速夫は、そういってリント少将に対して、いんぎんに礼をのべたのであった...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...永々(ながなが)と御配慮(ごはいりょ)ありがとうございました」「いやなに...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...「どうも永々済みませんでした...
徳田秋声 「新世帯」
...永々と記(しる)して...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...あとへ上がって「天災」という例の八さんと隠居さんの出てくる噺を永々と演りました...
正岡容 「初看板」
...「永々」とは、蓋し彼が前座で空板(からいた)を叩いてゐた昔々から、老後の今日に至るまでの、満天下の聴衆への、「永々」の感謝だつたと云へよう...
正岡容 「吉原百人斬」
...「旦那永々御厄介になりましたが...
正岡容 「寄席」
...永々の留守ゆえ左右の立番を振り替えたのだと弁じたとある...
南方熊楠 「十二支考」
...永々と話をしていて...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...永々御厄介をかけましたが御蔭(おかげ)で都合よく実験を終りまして感謝に堪えませぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...余り永々としめやかだったので...
吉川英治 「江戸三国志」
...永々の籠城(ろうじょう)...
吉川英治 「新書太閤記」
...永々御恩禄(ごおんろく)を喰(は)みながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...膝(ひざ)を接して永々と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...永々とおきき下さいましてありがとう存じまする...
吉川英治 「親鸞」
...永々お世話に相成りました」それから正面の神壇へも礼儀をして...
吉川英治 「宮本武蔵」
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