...汗になった所々は氷るように冷たかった...
有島武郎 「カインの末裔」
...涙に氷る枕(まくら)を砕いて...
泉鏡花 「海異記」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...河氷るべきながめかな...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...河氷るべきながめかな...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...わたしはこれよりさき、霜氷る朝に、道ばたに蛇がからだの一部はまだ無感覚で硬ばったまま日の光りがそれを融かすのを待っているのを何度か見うけた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...氷るらん横川の水に降る雪もわかごと消えて物は思はしかの女の胸に簇り上るやうにしてかうした歌が出て來た...
田山花袋 「道綱の母」
...日本語の「コオリ」という語は「氷るもの」という意味であったと思われるから...
知里真志保 「アイヌ語のおもしろさ」
...春は吉野のあさぼらけこむる霞のくれなゐも遠目は紛ふ花の峯夏はラインの夕まぐれ流は遠く水清く映るも岸の深みどり汨羅の淵のさゞれなみ巫山の雲は消えぬれど猶搖落の秋の聲潮も氷る北洋の巖を照らすくれなゐは光しづまぬ夜半の日か...
土井晩翠 「天地有情」
...威海衛港外風氷る夜(よ)は想いのわが家(や)に向かって飛びしこと幾たびぞ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...或いはまた月光霜に氷る夜半...
中里介山 「大菩薩峠」
...往来の氷る夜中でも四隣(あたり)の眠(ねむり)を驚ろかせる...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それから洗面所へ下りて氷るほど冷めたい水で頭をざあざあ洗った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...其支度は朝湯にみがき上げてと霜氷る曉...
樋口一葉 「大つごもり」
...その支度は朝湯にみがき上げてと霜氷る暁...
樋口一葉 「大つごもり」
...大島が雪積み伊豆に霰降り涙の氷る未曾有の天気作者には 大昔夏に雪降る日記など読みて都を楽しめり我 といふ歌があり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...氷る伽藍のはてに沈まうとする...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...諏訪湖の氷はとけて再び氷る事もないが...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
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