...』『谷蔵とはお前は何時頃から知り合ひになつたのだね?』『十年前に氷屋をして居りました時に知りました...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...一度前囘に氷峰と共にのぼつたことがある高砂樓の客となつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いつも氷に閉ざされている...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...氷河期が近くこの地球に襲来するというのは...
海野十三 「第五氷河期」
...氷のやうに冷たい主我的な打算の中に溺らされてしまつた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...結氷と同じく、北の岸と、より浅い部分とからはじまって解けだすのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...サイダーの瓶の硝子や掻きかけの氷の上にその灯の色をうつしてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...どうしましょう?」「氷で冷したらどうかしら...
豊島与志雄 「変な男」
...青江が傍にいて胸に氷嚢を当てていた...
豊田三郎 「リラの手紙」
...その外まだ確めることの出来ない原因のために着氷はあまり起らない...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...海の流氷に関する研究の優れたものは見当らなかったが...
中谷宇吉郎 「雪協議会の報告」
...薄氷のはる冬の朝の侘(わび)しさがよく現れている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...万物死滅して永劫の氷の墓場となり...
久生十蘭 「南極記」
...――私の血は氷にも火にも感じたことのないやうな激しい暴力に感應した...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...三五〇巻に、〈『魏書(ぎしょ)』いわく、青海周囲千余里、海内小山あり、毎冬氷合の後、良牧馬を以てこの山に置き、来春に至りこれを収む、馬皆孕むあり、生まるるところの駒、名号竜種と為す、必ず駿異多し、吐谷渾かつて波斯(ペルシヤ)馬を得、放ちて海に入れ、因って駒を生み、能く日に千里を行く、世に伝う青海はこれなり〉、『隋書』煬帝(ようだい)紀、〈大業五年、馬牧を青海渚中に置き、以て竜種を求め、効なくしてやむ〉...
南方熊楠 「十二支考」
...もう氷柱が二尺も下っていて...
柳田国男 「故郷七十年」
...氷のように……冷たくなって……」と云う内に床の上に座り込んでワッとばかりに泣き崩れました...
夢野久作 「白髪小僧」
...危険の伴ふ氷の上で自在に踊るのは二重の愉快であらう...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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