......
高浜虚子 「五百句」
...……・しろいてふてふにいつうまれたかきいろいてふてふ・蚊帳越しにまともに月が青葉のむかうから・月の水鶏がせつなく啼いて遠ざかる郵便やさんがばさりと朝日へ投げだしてくれた七月廿八日快晴...
種田山頭火 「其中日記」
...それにしてもあの離座敷は! 夜も水鶏(くひな)の啼く声の絶えないあの離座敷は! そこで始めて私はその本家の娘といふかの女を見たのではなかつたか...
田山録弥 「あさぢ沼」
...榛(はん)の根の枯草からは水鶏(くいな)が羽音高く驚き立った...
田山花袋 「田舎教師」
...水鶏の鳴くのはやはり伴侶を呼ぶのであろう...
寺田寅彦 「軽井沢」
...同人が「このしろを釣(つ)る」という句を出してその次の自分の番に「水鶏(くいな)の起こす寝ざめ」を持ち出している...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...五月雨(さみだれ)の夜にコト/\叩(たた)く水鶏(くいな)の宿にもなる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...水鶏(くいな)の棲家(すみか)になる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
野口雨情 「都会と田園」
...晩餐(ばんさん)に水鶏を料理しようと忙しく立ち働いた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...水鶏だに驚かさずばいかにして荒れたる宿に月を入れましなつかしい調子で言うともなくこう言う女が感じよく源氏に思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「おしなべてたたく水鶏に驚かばうはの空なる月もこそ入れ私は安心していられない」とは言っていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だまされてゐるのが遊びなかなかにだますおまへの手の巧さ水鶏啼(くひなな)く夜の酒の味けだしそれは人生の夕明りみたいな近世花街の小戯...
吉川英治 「私本太平記」
...御隠殿下(ごいんでんした)であろう」「あすこに見えるのが水鶏橋(くいなばし)で……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「うまくあたった!」水鶏橋の袂へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...長喜庵の水鶏(くいな)きき...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...だまされて いるのが遊びなかなかに騙(だま)すそなたの 手のうまさ水鶏(くいな)啼(な)く夜の酒の味(あじ)……近所の窓から洩れる忍び駒が...
吉川英治 「春の雁」
...「閨(ねや)の戸叩く水鶏(くいな)」...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??