...流れるにしたがってそれは水気の多い葉や蔓の形となり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...空からは水気の多い牡丹雪が降りしきって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...しかもそれは年増盛(としまざか)りの水気の多い女の人...
中里介山 「大菩薩峠」
...万物の伸展する、春から夏へかけての、生き生きしてはいるが、重苦しい、水気の多い、いきれるような匂いとは、まったく反対な、あのサラリとして、どこかこの世ならぬ尊ささえ感じられる、霊香とでも言いたいかおりだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...すこぶる水気の多い...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...水気の多いふきんでふいたら...
羽仁もと子 「女中訓」
...水気の多い南風が吹いていて...
林芙美子 「帯広まで」
...水気の多い、見るさえ美味(うま)そうな、このひと束の人参!歯のあいだで噛みしめたら、口のなかが清々しい匂いでいっぱいになってしまうにちがいない...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ねばねばした水気の多い風と...
宮本百合子 「雨の日」
...水気の多い春の雪ですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...水気の多い葉は冷たかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...水気の多いぼた雪が落ちはじめて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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