...私には彼等の鰭(ひれ)が水を打つ音を聞くことが出来た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...場内はまた水を打つた様に※乎(ひつそり)とした...
石川啄木 「足跡」
...場内はまた水を打つた樣に闃乎(ひつそり)とした...
石川啄木 「足跡」
...彼の聴水を打つて給(た)べ...
巌谷小波 「こがね丸」
...しーんと水を打つたやうで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...一室は俄(には)かに水を打つたやうに静かになつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...どん栗と杉の葉をならべて日記をつけてるとき南の浦にばさばさと水を打つ音がして鳥の群がおりたらしかった...
中勘助 「島守」
...その鯉が五分に一度ぐらいは必ず高い音を立ててぱしゃりと水を打つ...
夏目漱石 「思い出す事など」
...作が跣足(はだし)で庭先へ水を打つ音を聞いていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...水を打つ掛けたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二八五郎は頭から冷たい水を打つ掛けられたやうな氣持でしたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...疊の上が水を打つたやうに掃除してある...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...土間へ水を打つて...
林芙美子 「小さい花」
...全軍は水を打つたやうに鎮まつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...家ぢうは水を打つたやうに寂(しん)として...
牧野信一 「淡雪」
...私にしろ聞くも花々しかつた――観客席が水を打つたやうに静まり返つて恍惚と芝居に見惚れてゐる一刹那に...
牧野信一 「早春のひところ」
...水を打つ音...
山本周五郎 「山彦乙女」
...市街のふとした横丁の露路に水を打つた圍ひの中...
吉川英治 「折々の記」
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