...水をやるものがなければ...
アンデルセン 楠山正雄訳 「影」
...寒梅は青い顔をしてほっそりとした修道僧が水をやるべきものと書いた本がある...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そのとき丈人が圃(はたけ)に水をやるのに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...熊さんは朝晩その草の芽に水をやることを忘れませんでした...
竹久夢二 「日輪草」
...野菜に水をやる、雨――自然の偉大を考へさせられる、今更のやうに...
種田山頭火 「行乞記」
...腰かける石がある・すずしうて蟹の子・ふるさとちかく住みついて雲の峰水をわたる高圧線の長い影・日ざかりのお地蔵さまの顔がにこにこ野菜に水をやる...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...あたりを覗って香炉の水にぽちゃぽちゃ行水をやる...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...俺の馬に水をやるんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...水をやることが出来ても...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...自分が餌(え)をやる水をやる...
夏目漱石 「文鳥」
...そしてその木曜日の朝早く馬車は路傍(みちばた)の宿屋で馬に水をやる爲めに止つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ヒデリの時は水をやるように...
三好十郎 「樹氷」
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室生犀星 「愛の詩集」
...軍馬の水をやる、ニイ小輩五色旗を持つ空、戦火、黒煙が夕立雲の様荒れ果てた土の上の烏三羽手紙(井上金太郎 宛)十六日の朝になってもまだいつ上陸するのか分りません...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...もう水をやる事が出来ないのか」といろいろ考えながら泣いて寝ました...
夢野久作 「青水仙、赤水仙」
...水仙に水をやる事が出来ないからつまらないなあ」とシクシク泣きながら帰って来ますと...
夢野久作 「青水仙、赤水仙」
...植木に水をやるそのことだけに心を籠めてゐれば...
横光利一 「悲しみの代價」
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