...浩然(かうぜん)の氣の如きは...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...お鳥はもう競爭氣を起したのかと思ふと意外に吹き出したくもあつたし...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...お鳥があの男に氣取つた應待振りをしてゐた時のことが浮んだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...照ちやんは昨夜中神經が昂つていろんな事が氣になつて眠れなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...どことなく元氣も銷沈してゐるのを氣にして...
高濱虚子 「續俳諧師」
...鼻眼鏡を掛け短い顎鬚を内氣らしく生やし...
太宰治 「猿面冠者」
...二三人家の前を通つて行つた事に氣が付いてゐたけれども下りて行かなかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...其所には双方から人が掛つてごつたすつたの絡れになつて結局は平氣で女が嫁に行く...
長塚節 「芋掘り」
...好い氣味だ、――あれはお前の情人(いろ)だらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いきなり朝顏の話を初めたのでガラツ八も呆氣(あつけ)に取られて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまり氣味のいゝものではなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ハツと氣が付くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近代の人間にとつて薄氣味のわるいものはない...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...帶の結びかたひとつで色氣をもたせてゐたといつてもよいほどであつた...
長谷川時雨 「夏の女」
...何等の磁氣(じき)も私が近づくにつれて引力を増して行くべき場所へ私を惹きつけることはなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...母は氣づかはしげに僕を見て部屋から出て行く...
堀辰雄 「不器用な天使」
...ことによるとこの夫人は氣の毒なことにすこし氣が變になつてゐるのかも知れないと考へ出した位であつた...
堀辰雄 「窓」
...憂き事のなほ此上につもれかし限りある身の力ためさん鎧袖(がいしう)一觸の氣をもつて...
吉川英治 「折々の記」
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