...熱蒸氣の大噴出を以て初まり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...急に氣が滅入つて下らない欝霽(うさは)らしでもやつてみたくなるんだね...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...非常に氣味わるく恐ろしく感じた...
伊藤左千夫 「奈々子」
...去年のやうな事件があつてはと氣がせいたのだらう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...野田(のだ)では始終(しじう)かん/\と堅炭(かたずみ)を熾(おこ)して湯(ゆ)は幾(いく)らでも沸(たぎ)つて夜(よる)でも室内(しつない)に火氣(くわき)の去(さ)ることはないのである...
長塚節 「土」
...「賣(う)つちや不可(いけ)なくつて」と又(また)無邪氣(むじやき)に聞(き)いた...
夏目漱石 「門」
...氣さくな遊客の愚問にも別に苦しまない...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...色つぽくて、氣がきいて、洒落(しやれ)て居て」「宜い加減にして筋を運べ、馬鹿々々しい」「谷中へ行くと、もう眞つ暗だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ちよいと二階を見せて貰ひたいが――」平次はさり氣なく梯子(はしご)を踏んでをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怒氣を含(ふく)んだ顏が紫(むらさき)にさへ見えるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つも氣に入つたのはありませんか」八五郎は話題を變へました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殺せかし! 殺せかし!いかなればかくも氣高く優しく 麗はしく香(かぐ)はしくすべてを越えて君のみが匂ひたまふぞ...
萩原朔太郎 「氷島」
...坦々とした氣性で...
林芙美子 「あひびき」
...すると彼は例の特有の無邪氣な微笑を見せながらつけ加へた...
堀辰雄 「聖家族」
...それは自分の部屋の亂雜に慣れてそれを少しも氣にしなくなり...
堀辰雄 「不器用な天使」
...お互によくも平氣で白々しい出たらめを書いてゐられるものである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...」「おめえにもそんなしほらしい氣があるかな...
室生犀星 「命」
...そして彼女はきつと何人かが來て、彼のことを知らせるに違ひないといふ豫覺をもつて、一層氣をとめて、戸外の足音に耳を澄ましてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
便利!手書き漢字入力検索