...すでに、我々の通り過ぎてきたあの山の上の無人の山荘と言い、あの塵(ちり)っ葉一つ留めぬ塋域の瀟灑(しょうしゃ)さと言い、今またこの荘厳な大殿堂と言い、その規模の雄大さ、荘厳さ、気高さにおいて、欧州一流の大都会にも未だこれほどの美しさ、これほどの見事さを、我々は見たことがなかったのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...なんという雅(みやび)やかさ! なんという気高さなのであろう! 男たちは老いも若きも...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...気高さというものは!ふさふさと豊かに垂れた金髪に桃金花(てんにんか)の花綵(はなづな)を結んで...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...彼は無用の気高さといつたやうなものを持つてゐる...
種田山頭火 「旅日記」
...実際の気高さと偽りの気高さとの同分量の混合...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...百合のように心から人を引き寄せる気高さの方が勝っている...
豊島与志雄 「二つの途」
...然し百合の花のように万人に媚びるものは真の気高さではない...
豊島与志雄 「二つの途」
...不思議な気高さと華やかさを持ったものです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この世の人にはない気高さを...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...この若き野心家は静寂の中に隠れている彼女達の魂の無垢な気高さを知っていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...女は笑いもしなければ頭も動かさないで女王が舌をきられたあわれなどれいを御ともにしてあるいて居る様な気高さと美くしさを見せて居た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...之は何といふ優しさだ、素直さだ、気高さ、清らかさだ...
室生犀星 「愛の詩集」
...(c)これはその気高さにおいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私はその気高さに打たれて髪の毛がゾーッとした...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...初めて宮城の気高さと尊さがわかりました...
夢野久作 「暗黒公使」
...その優しさと気高さはやがて我等の理想なり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...観音らしい気高さを欠かない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...西洋の画に現われた気高さはもっと人情的(ヒュメエン)なものである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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