...私を斬(き)る、私を殺す、その、顔のお綺麗さ、気高さ、美しさ、目の清(すず)しさ、眉の勇ましさ...
泉鏡花 「海神別荘」
...何とも言えぬ侘しそうな瞳……しかしまた人懐こそうな美しい面立ち……それはこの世の中にありとしも思われぬ美しさ清らかさ気高さそのものに思われた...
橘外男 「逗子物語」
...彼は無用の気高さといつたやうなものを持つてゐる...
種田山頭火 「旅日記」
...noblesse(気高さ)なんかくそくらえだ! なあそうじゃないか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...実際の気高さと偽りの気高さとの同分量の混合...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...百合のように心から人を引き寄せる気高さの方が勝っている...
豊島与志雄 「二つの途」
...バッハの作品の気高さと...
野村胡堂 「楽聖物語」
...気高さは言語に絶するものがあり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...不思議な気高さと華やかさを持ったものです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この若き野心家は静寂の中に隠れている彼女達の魂の無垢な気高さを知っていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...気高さや能力では奴らのほうが上だが...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...之は何といふ優しさだ、素直さだ、気高さ、清らかさだ...
室生犀星 「愛の詩集」
...このあたりに稀(まれ)に見る女の気高さがこめられてあった...
室生犀星 「津の国人」
...(c)これはその気高さにおいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私はその気高さに打たれて髪の毛がゾーッとした...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...女王と云った方がずっとよく似合っているこの美しさ、気高さ、優しさ...
夢野久作 「白髪小僧」
...死生を諦観(ていかん)して澄み徹(とお)っているような気高さがあった...
吉川英治 「黒田如水」
...その威厳と気高さと――そうして三昧(さんまい)に没入した凝然たる表情とは...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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