...彼女の一重瞼をこんなに気高いと思ったことはない...
池谷信三郎 「橋」
...御婦人が、髪の吹流(ふきながし)を取った、気高い顔は、松明の火に活々(いきいき)と、その手拭で、お召のコオトの雪を払っていなすったけ、揺れて山茶花(さざんか)が散るようだ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...気高い仏でありながら...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...気高い貴公子のやうなおもざしの青白色のヒヤシンスよ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...あいつを立派な気高い女にして呉れ...
太宰治 「火の鳥」
...背丈の高さ! まったく希臘(ギリシャ)彫刻さながらの気高い姿をしていた...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...“学者は速い舌、小さな唇、きちんとした歯、気高い外観、形の良い鼻と耳、生き生きとした精神、および優雅な挙動、を持っていなければならない...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...そしてその種名の gloriosa は noble で崇高すなわち気高い意味で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...気高い十八九の美人が巻物を手にもつてそこに立つてをりました...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...形が地味(じみ)で、心の気高い、本も少しは読むという娘はないかと思ってみても、あいにくそういう向きの女子は一人もない...
森鴎外 「安井夫人」
...あのティモレオンが練りにねった気高い謀(はかりごと)によってやっと成就した殺害を泣いたとき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さて気高い神々しい決心によって誘惑の発生を妨げること...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...気高い不屈な判断を持ち...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もうすこし気高い……神様のように静かな……又は幽霊の声のように気味のわるい鼓の音はないものか知らん……などと空想した...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...その人はまだ若い気高い人で...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...それは平常の通りの気高い...
夢野久作 「少女地獄」
...どうかして妾は妾に似合ったずっと気高いお方の処へお嫁に行って...
夢野久作 「白髪小僧」
...忠平の顔面に残っていた苦悶の表情が、あとかたもなく緩み消えて、死人のみが知る極楽世界の静かな静かな満足をひそやかに微笑んでいるかのような、気高い、ありがたい表情になった...
夢野久作 「眼を開く」
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