...兎角気長に構へさせられてな...
薄田泣菫 「茶話」
...まあ気長にみっちりやるんだね...
太宰治 「正義と微笑」
...リヽーが外へ出て来るのを気長に待つてゐるより外に手はないのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...気長にそしてなしくずしにこれを償却しなければならないのである...
寺田寅彦 「田園雑感」
...そんなことを気長にやって...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...気長に好機を待つことにした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の痕跡(こんせき)を学界に気長に深く刻みつづけていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...疲れ切って気長に待っていたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ゆっくり気長に養生でもしたらいいでしょうと...
沼田一雅 「白い光と上野の鐘」
...気長に捜したら出て来るだろう」平次は諦(あきら)めて寺を立出でました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気長にみてゆくよりしかたがないんだそうだよ...
林芙美子 「お父さん」
...お梅もやはりそいつらの手で気長にすこしずつ毒でも盛られて弱らされ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その拵え方は誰でも知っている通り沢山の水へお米を好(い)いほど入れて少し塩を加えて弱い火で気長に煮るのですが略式にすれば御飯から煮ても構いません...
村井弦斎 「食道楽」
...先(まず)二百五十目位な雛鶏(ひなどり)を骨付のまま五分位にブツブツに切ってお米五勺(しゃく)水五合とともに塩胡椒を加えて弱い火で気長に二時間ほど煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...その時前の物を大匙へ一杯ずつ掬(すく)って油の中へそうっと落して気長に揚げますが揚がったと思う時分小楊子(こようじ)を刺し込んでみて何も着いて来なければ新聞紙か西洋紙の吸取紙(すいとりがみ)の上へ一つ一つ置いて油を切ります...
村井弦斎 「食道楽」
...気が短うては事を破る」「気長になれと仰っしゃるのですか...
吉川英治 「私本太平記」
...気長に時を待つのほか...
吉川英治 「新書太閤記」
...気長に毛抜で髯(ひげ)を抜いていたそうである...
吉川英治 「茶漬三略」
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