...気長に安静を保つだけだとのことで...
梅崎春生 「狂い凧」
...気長に風船の下降を待つことに一決した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...兎角気長に構へさせられてな...
薄田泣菫 「茶話」
...気長に、鄭重(ていちょう)に、拙者が引き受けてやれば、万(ばん)、生命に係わるようなことはない...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...まあ気長にやって見るこッてすな...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女が答案を作るまでは黙って気長に構えています...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...リリーが外へ出て来るのを気長に待っているより外に手はないのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...気長にそしてなしくずしにこれを償却しなければならないのである...
寺田寅彦 「田園雑感」
...私は気長に彼をしゃべらせておいた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...小さい家でも建てて、気長に、養生でもせぬと」それで、七年の夏から、金沢に、四十七坪の、ほんの小さい家――書斎、次の間、茶の間、子供、女中の五間――何うだ、玄関もないし、客間も応接間もない、ほんの家族が、それぞれの部屋をもってるというだけの家を建てかけた...
直木三十五 「死までを語る」
...気長に口説いたのだろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その代り涼しい処で気長に丁寧(ていねい)に泡立てて拵えて御覧なさいまし...
村井弦斎 「食道楽」
...よほどよく気長に擂らないといけません...
村井弦斎 「食道楽」
...先(まず)二百五十目位な雛鶏(ひなどり)を骨付のまま五分位にブツブツに切ってお米五勺(しゃく)水五合とともに塩胡椒を加えて弱い火で気長に二時間ほど煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...蜜柑でも金柑(きんかん)でも気長によく煮ればこういう風になりますよ」大原「これも沢山ありますならば四色の菓子の中(うち)へ加えたいもので」妻君「お加えなさいとも...
村井弦斎 「食道楽」
...再会を気長に待っていられなくなって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...気長に集めているうちには...
柳田国男 「こども風土記」
...英軍が気長に洞道(トンネル)を切り開いたので漸(やうや)く陥落したのである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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