...そんな危い瀬を渡る為にわざわざ三人で来られる気遣いはなく...
江見水蔭 「備前天一坊」
...また有形物のほうでは実際にない物に名をつける気遣いはないが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...それでは却ってお気遣いもござりましょうから...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...」「あすこなら人に逢う気遣いがないから...
徳田秋声 「黴」
...拙者の身上よりはかえって杉が気遣いなものじゃないか...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...女房お楽の心変りを知って平次と一と晩一緒に置くのを気遣い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鮟鱇鍋で死ぬ気遣いはないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三日と費(つか)わずにいる気遣いはねエ」「ヘエ――」八五郎は喜八の子分を二三人駆り出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...入っても溺れる気遣いは無いな」「その溝で土左衛門になった日にゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よっぽど差し迫った用事のある人でなければ門外へ足を踏み出す気遣いはない...
平林初之輔 「犠牲者」
...訴えたところで加害者のわかる気遣いはなし...
平林初之輔 「犠牲者」
...要らぬ気遣いの心から出た要らぬ気遣いというもの...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...布告なんぞになる気遣いは有りませんが」「それじゃマア人の噂(うわさ)を宛(あて)にするほか仕様が無いと云ッたようなもんですネ」「デスガ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...これに対してあのように切なる気遣いをする余り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうたくさんの経験がある気遣いはない...
柳田国男 「故郷七十年」
...庄さんに限ってそんなひどいことをする気遣いはない...
山本周五郎 「柳橋物語」
...とても一月や二月で帰って来る気遣いはなく...
夢野久作 「白髪小僧」
...まず大した禍(わざわ)いの火ダネにもなる気遣いはないと安心した...
吉川英治 「新書太閤記」
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