...桜の木に棲んで、その葉を餌とし、おまけにその枯つ葉を縫ひ綴くつて、一冬の寒さ凌ぎの料とすることをのみ知つてゐる簑虫にとつては、気紛れで、ひと一倍感じやすい桜の葉は、自分の一生を託するにしては、信頼の出来かねる相手に相違ない...
薄田泣菫 「独楽園」
...この気紛れな肉体組織に健康と気力が溢れたつこともあった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...而も彼女の気紛れから...
辰野隆 「感傷主義」
...気紛れではございません...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...太鼓の音は如何にも気紛れなものに思えた...
豊島与志雄 「春盲」
...それがまるで気紛れで...
豊島与志雄 「変な男」
...気紛れに、つまらないことばかり始めて、仕様がありませんわ...
豊島与志雄 「霊感」
...こんな気紛れ遊びをすることも...
中里介山 「大菩薩峠」
...その気紛れと純情の故(ゆえ)に――常識では同情の出来そうもない――...
野村胡堂 「楽聖物語」
...少しづつ気紛れではなくなつて来てもゐる...
林芙美子 「瀑布」
...気紛れな思いつきや...
久生十蘭 「南極記」
...気紛れにチョッチョッと呼んでも...
二葉亭四迷 「平凡」
...気紛れなハーモニカや一組のトランプなど入つてゐるズツクのバケツを携へたお雪を従へて...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...随分気紛れなものじゃ...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...気紛れな柏の事だから...
松本泰 「日蔭の街」
...流行の気紛れによる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そしてその為には色々気紛れなことで外から私の安静が乱される条件から離れたい気持が痛切です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...むしろ購買者の気紛れ...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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