...この気紛れな肉体組織に健康と気力が溢れたつこともあった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...軍治は父の膝から今度は幾の方へと気紛れに乗り移つて...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...発明は個人の気紛れな興味に一任されて了う...
戸坂潤 「技術の哲学」
...他愛ない夢か気紛れの冒険かに過ぎないと思われたのに...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...ただ気紛れな遊びに過ぎないとしましても...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...彼女はジョルジュの気紛れに逆らうことができなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もつと気紛れな場合には...
中原中也 「我が生活」
...低温室内の長時間撮影、顕微鏡による微速度、結晶の気紛れ、照明による結晶の昇華と、これだけ悪条件が初めからすっかり分っていたら、少くもこの冬には手がつけられなかったことであろう...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...その気紛れと純情の故(ゆえ)に――常識では同情の出来そうもない――...
野村胡堂 「楽聖物語」
...得意の順風耳(じゅんぷうじ)、千里眼を働かせて、半日で他の人の十日分ほど聴き込んだ材料(ねた)を、平次の気紛れで、闇から闇へ葬られそうでならなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...決して気紛れでは無かったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...細君が気紛れに市の仕立屋へ注文した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...気紛れに生れて気紛れに滅びたのではないと解するならばこの説は正しいと言へる...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...しょせんは気紛れの浮気おんな...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...救貧監督官は時にこれを気紛れな侮辱的な態度で分与し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...土地人が気紛れに新語を考案した結果のごとく...
柳田國男 「地名の研究」
...『もし銀行が気紛れにその紙幣量を制限するならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...急に何か気紛れを起したりすると...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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