...気抜けでもしたように...
有島武郎 「或る女」
...ちと気抜けの体(てい)で...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...その内側にぴったり寄り添って空気抜けの烟突(えんとつ)がついていたが...
海野十三 「街の探偵」
...(清蔵)(気抜けした態で)それは...
太宰治 「冬の花火」
...そうしてよそ目には気抜けのしたもののように呆然(ぼんやり)として自分一人のことに思い耽(ふけ)っていた...
近松秋江 「うつり香」
...気抜けがしたようになって...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...私は妙に気抜けがしたような心地になった...
豊島与志雄 「群集」
...甚八と仁一郎が気抜けしたような顔で坐っているところへ...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...気抜けしたようだ...
火野葦平 「花と龍」
...かかる夢中の世渡りに心を労し、身を役(えき)し、一年千円の歳入も、一月百円の月給も、遣(つか)い果たしてその跡を見ず、不幸にして家産歳入の路(みち)を失うか、または月給の縁に離るることあれば、気抜けのごとく、間抜けのごとく、家に残るものは無用の雑物(ぞうもつ)、身に残るものは奢侈(しゃし)の習慣のみ...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...……辰男は気抜けがしたような顔をして突立ちながら...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...気抜けのしたような露月の油断を見すまして...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...気抜けしたようになって立っていたが忽ち巡査を振り放した...
夢野久作 「暗黒公使」
...気抜けしたようにそこいらを見まわした...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...気抜けしたように溜息をして取散らした室内を見まわすと...
夢野久作 「二重心臓」
...気抜けを食ったほどな緊張ぶりが窺(うかが)われた...
吉川英治 「平の将門」
...なるほど」「武蔵じゃない」唖然(あぜん)として気抜けしている所へ遅(おく)れ走(ば)せに加わった祇園藤次が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...気抜けしたようにいい放って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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