...小芳が幾度(いくたび)も恍惚(うっとり)気抜けのするようなのを...
泉鏡花 「婦系図」
...一蔵は気抜けした...
犬養健 「姉弟と新聞配達」
...かえってこっちが気抜けしていやになる...
太宰治 「パンドラの匣」
...へんに気抜けがした...
太宰治 「火の鳥」
...へんに気抜けがした...
太宰治 「火の鳥」
...なにかぼくを気抜けさせるものがあって...
田中英光 「オリンポスの果実」
...気抜けがしたやうにぽつねんと店にすわつてゐた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...その男の態度や様子に見えるある奇妙なそして気抜けのしてるという考えを取り去る事が出来なかった...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...そうしてよそ目には気抜けのしたもののように呆然(ぼんやり)として自分一人のことに思い耽(ふけ)っていた...
近松秋江 「うつり香」
...都市を離れた心になる……自分は何となく気抜けした心持(こころもち)で...
永井荷風 「曇天」
...それで甲府の内外の人気もどうやら気抜けがしたようであったところに...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ客は一人もなく女主人のお組と三人の矢取女は気抜けがしたように平次と金六を迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ほとんど気抜けの態であるが...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...(ちがうらしい)気抜けしたような...
火野葦平 「花と龍」
...家君さんが気抜けのようになッたと言うのに...
広津柳浪 「今戸心中」
...返つて気抜けがした...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...秀麿は気抜けがしたように...
森鴎外 「かのように」
...気抜けしたようにそこいらを見まわした...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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