...たいていこんな悲しい気取りで生きているものだ...
太宰治 「惜別」
...女は小説でも読むような気取りで...
徳田秋声 「足迹」
...銀子も主婦気取りで...
徳田秋声 「縮図」
...旦那気取りで澄しこんでるとか...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...そして……夫婦気取りでいるって……...
豊島与志雄 「古井戸」
...その子供がまた、ばかにマセた子供でね、主人気取りで、俺らを使い廻す気になっていて、うっかり坊ちゃんなんと言おうものなら、怖い眼をして睨むんだからおかしいや」「その子供さんが番頭をするんだろうから、お前は番頭さんといえばいいじゃないか」「番頭さんでも気に入らないんだ、旦那様と言わないと納まらないんだからおかしいやな」「旦那様というのは少しおかしいね、十四や十五の子供をつかまえて」「けれども旦那様と言うことになったんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...昔のように姉妹気取りや朋輩気取りで呼びかけることに気が置けるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵が大将気取りでハタキを揮(ふる)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...まるっきり夫婦気取りです...
中里介山 「大菩薩峠」
...すべてを手の内へまるめておく気取りでいるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...聞き捨てにして徐々(そろそろ)と前へ歩んで行くから、高部もいささか張合いが抜けて業(ごう)が煮え、「生国(しょうごく)と姓名を名乗らっしゃい」高部はまたも竜之助の肩をこづき立てましたから、竜之助が、「生国は下総国、猿島郡(さしまごおり)」と何のつもりか出鱈目(でたらめ)のところを述べると、この時まで、後見役気取りで、あとについて来た三人のうちの仏頂寺が、急に二人の横を摺(す)り抜けて前へ出てしまいましたから、高部はちょっとその挙動を怪しみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...茨木屋(いばらきや)の佐倉宗五郎気取りで...
中里介山 「大菩薩峠」
...丸山勇仙が介添気取りで...
中里介山 「大菩薩峠」
...登に対して兄さん気取りで子守役に当り...
中里介山 「大菩薩峠」
...ばかな――芸妓屋の亭主気取りで納まっていられる身と思うか...
中里介山 「大菩薩峠」
...万事自分が引廻し気取りです...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房気取りで三月四月も納まっていると言った質(たち)の女でした...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...椿姫(つばきひめ)気取りでいた事もある...
林芙美子 「晩菊」
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