...たとえば嫌厭先生が花柳(かりゅう)の巷(ちまた)に遊ぶにしても或いは役者といつわり或いはお大尽を気取り或いはお忍びの高貴のひとのふりをする...
太宰治 「ロマネスク」
...夫婦気取りの二人のなかは大抵想像できるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...気取りがあってほしい...
直木三十五 「大阪を歩く」
...友達気取りに振舞(ふるま)うのも可愛らしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...つづいて茂太郎が前と同じように介添役(かいぞえやく)気取りで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ばかな――芸妓屋の亭主気取りで納まっていられる身と思うか...
中里介山 「大菩薩峠」
...万事自分が引廻し気取りです...
中里介山 「大菩薩峠」
...姉気取りで自分を抱擁しようとするところに圧迫を感じながらも...
中里介山 「大菩薩峠」
...さして骨の折れないカヤトですから一行はあたかも遊散気取りで悠々と歩んで周囲の山巒(さんらん)のただならぬ情景に見恍(みと)れるの余裕が出ました...
中里介山 「山道」
...けれども兎に角私が毎日のやうにする天才気取りといふものに...
中原中也 「その頃の生活」
...変なところへ出ましたぜ」「茶店の床下だろう」平次は何の気取りもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女房気取りで三月四月も納まっていると言った質(たち)の女でした...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...出入りの貸座敷(いゑ)の秘蔵息子寮住居(りようずまゐ)に華族さまを気取りて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...一切万事改進進歩を気取りながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...そう思うて見ると悟りと気取りと感違えして居る人が世の中にも沢山ある...
正岡子規 「病牀苦語」
...私はそこに何か気取りに似たものを感じた...
三木清 「読書遍歴」
...百姓の娘が増長して、悪気取りをして、こういうむちゃくちゃをいったとすれば、それでいいかもしれないが、作者はそういう気持で書いたものとも思われない...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...しかし彼等の大部分は気取り屋だから...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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