...八葉(よう)の蓮華(れんげ)に気取り...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...知れたら知れた時の事さ」妖婦(ようふ)気取りのお由は...
海野十三 「白蛇の死」
...なんでもない金持ちの気取りやなのであろうか...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...夫婦気取りというのではなく...
豊島与志雄 「憑きもの」
...その子供がまた、ばかにマセた子供でね、主人気取りで、俺らを使い廻す気になっていて、うっかり坊ちゃんなんと言おうものなら、怖い眼をして睨むんだからおかしいや」「その子供さんが番頭をするんだろうから、お前は番頭さんといえばいいじゃないか」「番頭さんでも気に入らないんだ、旦那様と言わないと納まらないんだからおかしいやな」「旦那様というのは少しおかしいね、十四や十五の子供をつかまえて」「けれども旦那様と言うことになったんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...登に対して兄さん気取りで子守役に当り...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は――天才気取りでゐた私は――彼等をみたりすると自負心がムクムクつと頭を伸しあげて来るのが常だつた...
中原中也 「その頃の生活」
...人気取りを必要とするいわゆる政治家にまかせたくないものである...
中谷宇吉郎 「石碑」
...気兼や遠慮や気取りや偽善のために...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ドン・ファン気取りの倉平は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...妾の癖(くせ)に女房気取りで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一切万事改進進歩を気取りながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...まるで金づる気取りでした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...本性を忘れて一ツ端の歳人気取りになつてツベコベする類ひのものである...
牧野信一 「鏡地獄」
...そう思うて見ると悟りと気取りと感違えして居る人が世の中にも沢山ある...
正岡子規 「病牀苦語」
...どこかにふっくりとした気取りのない味があった...
山本周五郎 「さぶ」
...少し慣れると早や一ぱしの乗馬家気取り...
山本笑月 「明治世相百話」
...探偵の神様気取りの私であった...
夢野久作 「暗黒公使」
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