...早く電燈をつけ給え、何をぐずぐずしているんだ」呶鳴(どな)りながら、気丈な老人は、もう梯子を昇り始めていた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...内儀も気丈な女ながら...
太宰治 「新釈諸国噺」
...どうしてそう気丈なのだろうかと思いました...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...妻は至って気丈な性質である...
外村繁 「落日の光景」
...ごく気丈な名手をも惘然(ぼうぜん)たらしむるほどのものだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一見してもなかなか気丈な婆さんだと見えた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...どちらかと言えば気丈な女であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...この気丈な娘にしてこの悲しみ...
中里介山 「大菩薩峠」
...さしもの気丈なおかみさんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...八重は気丈な娘でございますから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気丈な主人六兵衛も半病人同様です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの気丈なお師匠さんが蒲団をかぶってうんうん唸ってやしたよ...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...気丈な婦人なので起きて出歩いてもいられるそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あのとおり気丈な方だ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...気丈な男ですぐに繃帯したままその日は押し通した...
山本笑月 「明治世相百話」
...頼尚(よりひさ)はしいて語気に気をつけながら「なかなか気丈な老父でございます...
吉川英治 「私本太平記」
...だが、その弾(はず)みに、病人の枕に蹴躓(けつま)ずいたので、気丈な、彼女の父は、自分の病体をも忘れて、「誰だッ」と、賊の片足をつかんだ...
吉川英治 「治郎吉格子」
...気丈な乳母のたみも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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