...何かに気を取られると...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...船の進むにつれて最早(もはや)気味悪き音はやんで動揺はようやく始まりて早や胸悪きをじっと腹をしめて専(もっぱ)ら小説に気を取られるように勉(つと)むればよう/\に胸静まり...
寺田寅彦 「東上記」
...母は始終その方へ気を取られるらしく...
豊島与志雄 「黒点」
...動いちゃならねえよ――小判なんぞに気を取られると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あとでこの綿の用途をお話しすることになるでしょう」旅行者はすでに少しばかりこの装置に気を取られるようになっていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...看病に気を取られるまま二十分余り経った...
牧逸馬 「双面獣」
...わたしはそんなことに気を取られるどころではなかった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...それに何人も気を取られるのであるが...
柳田國男 「地名の研究」
...その方にのみ気を取られる...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...良人の身まわりばかりに気を取られるな...
吉川英治 「新書太閤記」
...それほどにその頃には次々と気を取られるものが多く...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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