...いい気ばらしになりました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...しかし夜、家に帰ってからは、じっとひとりで部屋に坐りこみいろいろな物思いにもてあそばれることには堪(た)えきれず、「世間の人間に会い、」気ばらしをし、昼間の孤独に対して取返しをつける(彼の考えによると、)ことのできるところに往かなくては気がすまない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それも労働ではなくて気ばらしとして...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...気ばらしをするがいいよ...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...お気ばらしにおすゝめいたしましても...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...たえまのない精神的緊張から気ばらしをするため...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ささやかな気ばらしにときどき加わり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...気ばらしのために壁の上や天井を縦横十文字にはい廻る習慣を身につけていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...かえって気ばらしになっていいことよ」私は彼女が横を向いて蜜柑を食べているのを見ると...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...気ばらしによって休息するのはいっそう力づよく芸術の仕事に努めるためでなければならない...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...るすのあいだの気ばらしに...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「青ひげ」
...気ばらしをあまりにも好まない結果...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...暫くその話で気ばらしをした...
山本周五郎 「季節のない街」
...気ばらしになるだけでもいいと思い...
山本周五郎 「失蝶記」
...気ばらしにどこかへいってらっしゃいな」「年寄りみてえに云やあがる」と茂次は云った...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...少しは気ばらしをするがよいといって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...気ばらしというもの...
吉川英治 「新書太閤記」
...黙って、勝手へよろけてゆくふうなので、「そら、やっぱりお腹がすいてきたんでしょう」とお吉が、つとめて、冗談に話しかけると、お米は手桶の中から水柄杓(みずびしゃく)を取って、「おばさん、私、気ばらしに、お酒を飲んだの」ポッと目元を妖艶に赤くして、あられもなく柄杓(ひしゃく)へ唇(くち)を寄せていった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索