...御気の毒だとは思うんですけれども...
芥川龍之介 「母」
...何となくお気の毒な次第で……なんでも...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...そんなにしてゐるのが気の毒なので...
鈴木三重吉 「桑の実」
...じつにお気の毒に思った...
太宰治 「十二月八日」
...ただ気の毒やのんはお梅どんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...「働く人の食料を分けてもらうのは気の毒」と私が申すと...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...どっちかひとり裸にならなけりゃ納まりがつくめえ」「それでもお前を裸にしちゃあ気の毒だわ」「お前は裸になるのが恥かしいというじゃねえか...
中里介山 「大菩薩峠」
...その証拠には尼寺へ行けと言われたオフェリヤがちっとも気の毒にならない...
夏目漱石 「三四郎」
...お気の毒でお気の毒で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気の毒なことだ――まさか十七の娘を十七人殺せば福があるというわけでもあるまいに――とこう申しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その夜は大阪府警察署の拘留場(こうりゅうば)に入りたるに、船中の疲労やら、心痛やらにて心地悪(ここちあ)しく、最(い)とど苦悶を感じおりしに、妾を護衛せる巡査は両人にて、一人は五十未満、他は二十五、六歳ばかりなるが、いと気の毒がり、女なればとて特(こと)に拘留所を設け、其処(そこ)に入れて懇(ねんご)ろに介抱(かいほう)しくれたり...
福田英子 「妾の半生涯」
...あんまり僕も気の毒になったから屋根の上からじっとボールの往来をにらめてすきを見て置いてねえ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...お気の毒な御生活に法皇様をお置きして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今は興ざめさせるような死に方を人の口から次へ次へと聞こえることは故人のために気の毒であると思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だから毎度引合に出すのは萩原君には気の毒であるが...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...それに……うちの親分もお半さんが気の毒だ...
山中貞雄 「森の石松」
...「遠来の客なものですから」家士は気の毒そうに云った...
山本周五郎 「新潮記」
...「岩沼は気の毒な人だ」――はあ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??