...気の抜けたような顔をしていた...
魯迅 井上紅梅訳 「「吶喊」原序」
...すると白木も気の抜けたような笑いを顔に浮べた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...夫人は気の抜けたようになっている私を急(せ)き立てて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...家も妖怪もすべて油気の抜けた寂滅に近いもののような感じがします...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...三度痩せた子供が車の前をうろついていて……」と運転手は申し訳なさそうに眼を瞬(またた)きながら気の抜けたような返事をした...
橘外男 「逗子物語」
...……気の抜けた、しんのない、いつも従順な男――一体これで女にもてるものだろうか? さ、つかまえて、どこへなり連れて行ってくれ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...お宮は気の抜けたような返事をして...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...あたかも酒の気の抜けたようなものである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...「いやいや!」と刑事はホームズの気の抜けた手を握りしめ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...気の抜けたような色をしているものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...気の抜けたような面(かお)をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここに限ったことではないが、海の女のあくらつなところへ、もし、気の抜けた、物ほしそうな男でも通りかかってごらんなさい、それこそ命があぶない...
中里介山 「大菩薩峠」
...間もなく気の抜けたような顔をして戻って来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...終戦のあとの気の抜けた世相が...
林芙美子 「晩菊」
...色の褪(さ)めた気の抜けた物にしてしまったのだ...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...私は半ば気の抜けたように...
堀辰雄 「ほととぎす」
...激しく疲れたと云えば云えるし気の抜けた様なと云えばそうも云える...
宮本百合子 「悲しめる心」
...その音を聞くと私は気の抜けた風船玉のようにぐったりとなった...
夢野久作 「暗黒公使」
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