...気の抜けたような片手を支(つ)く...
泉鏡花 「歌行燈」
...気の抜けた酒のような気分になっていたから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...負けてもね」「イライラね」白木は気の抜けたようなぶよぶよした笑いを浮べて...
梅崎春生 「黄色い日日」
...三度痩せた子供が車の前をうろついていて……」と運転手は申し訳なさそうに眼を瞬(またた)きながら気の抜けたような返事をした...
橘外男 「逗子物語」
...顔だけでなく体中が空気の抜けた風船のような感じだつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...全く気の抜けた閑話題に過ぎなかっただろう...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...何だか気の抜けた麦酒(ビール)見たようで...
夏目漱石 「行人」
...代助も少し気の抜けた風に...
夏目漱石 「それから」
...先生は宵越(よいごし)の麦酒(ビール)のごとく気の抜けた顔をしているので...
夏目漱石 「野分」
...気の抜けた泡(あわ)のように...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「チョッ! こんな気の抜けたコーヒーを持って来やがって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...私は半ば気の抜けたように...
堀辰雄 「ほととぎす」
...幻滅と悲痛に気の抜けたようになったベシイ・コンスタンス・アニイ・マンディは...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...気の抜けたほどおおようなこんな人のほうが感じがよいと思っていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何とのう気の抜けたようになった...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...その音を聞くと私は気の抜けた風船玉のようにぐったりとなった...
夢野久作 「暗黒公使」
...気の抜けた義務心に義務附けられたような気持と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...」と誰かが気の抜けたことを云った...
横光利一 「旅愁」
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