...その留守に気の弱い妻が小屋から追立てを喰うのは知れ切っていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...他人の前にて涙も拭き得なかったのは如何に気の弱い同志であったろう...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...その気の弱い町医者に無理矢理...
太宰治 「東京八景」
...気の弱い国経なのである...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...――お前は私が気の弱い男であることを知っているだろう...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...笑い好きな気の弱い娘があって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...気の弱い柔和な好奇(ものずき)な彼は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ほんとうに歯痒(はがゆ)いほど気の弱い人です...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし頑固な彼の半面にはいたって気の弱い煮え切らない或物が能(よ)く働らきたがった...
夏目漱石 「道草」
...ちょっとした過失の贖罪(しょくざい)をしているあの気の弱い佐伯氏...
久生十蘭 「キャラコさん」
...この九分の危険率を問題にするような気の弱い男ではない...
久生十蘭 「魔都」
...臨終のたのみだと気の弱い父をおしつけて力ずくでアリスと結びつけ...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...いつも奥様から励まされ励まされしてヤット会社へお出かけになっておりました位気の弱いロスコー様が...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...気の弱い中婆さんで...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...私は涙もろい気の弱い女の癖に...
夢野久作 「少女地獄」
...――お気の弱い太后と...
吉川英治 「三国志」
...自分の気の弱い吐息(といき)に...
吉川英治 「私本太平記」
...そんな気の弱い歌も時には詠(よ)まれるほど...
吉川英治 「私本太平記」
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