...少年探偵気どりで...
海野十三 「怪塔王」
...「大きな声出すんじゃないの」女は姐御(あねご)気どりでたしなめた...
高見順 「いやな感じ」
...表面は殉教者気どりでいるその偽善ぶりを俺たちは憎んでいた...
高見順 「いやな感じ」
...だが今となっちゃ――まっぴら御免だ! もうその手にゃ乗りませんや! もう沢山! 黒いひとみ、情熱的な眼、まっかな唇、頬っぺたのエクボ、月の光、ささやき、ひそやかな息づかい――それを引っくるめてやるといわれたって、ええ奥さん、わたしは銅銭一枚だって出しませんね! 目の前にいる人はさておくとして、一たい女というものは老若を問わず、みんなお高くとまって、気どりやで、金棒ひきで、いじわるで、骨のずいまで嘘つきで、虚栄のかたまりで、こせこせして、不人情で、おまけに鼻もちならんロジックを振りまわすですな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...あれほど乙(おつ)に気どり澄(す)ました...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...すつかり職工気どりであつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...愚か者で気どり屋だと無条件に決めつける人よりも...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...すつかりもう三国一の武芸者気どりに恍惚として...
牧野信一 「武者窓日記」
...相変らずのアパツシユ気どりの身構へで頬笑んでゐた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...大当り/\去月末の計画で近く発表の死んだ『気どりや全集』や旧版丸抜の『思想善導全集』などという愚なものは『中途ヘコタレ全集』の仲間入りをしないにしても...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...戯作者気質ののこっていた通人気どりの文士たちならば...
宮本百合子 「「大人の文学」論の現実性」
...妄想(もうそう)で源氏の恋人気どりになって待っていることは自分にできないと女は決めて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なんらの見栄(みえ)も気どりも知らぬ少年少女の時に知った恋の今日まで続いて来た年月を数えてみては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そこいらの気どり方とはまるでちがう...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...もう高位顕官を気どり込み...
吉川英治 「三国志」
...はやくも公卿大将気どりでいる忠顕のことばが...
吉川英治 「私本太平記」
...女房気どりである...
吉川英治 「治郎吉格子」
...競馬馬のような女の舞台女優気どりの饒舌(じょうぜつ)がきこえてきた...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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