...従つて向うの気づかずにゐる時には「損をした」と思ふこともないではない...
芥川龍之介 「僕は」
...葉子のほうにちょっと目をやりながらもいっこうに気づかずに...
有島武郎 「或る女」
...民衆の政治的動向を気づかずにはおけぬ程に...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...また気づかずに馬車馬(ばしゃうま)的に自分の命ぜられたこと以上には出来ぬ人...
新渡戸稲造 「自警録」
...あまり明白にわかりきっていすぎる事がらを気づかずに過すという精神的の不注意と...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...皆が歯を浮かせてゐるのも気づかずに...
牧野信一 「淡雪」
...前の日あたりに満開したものか? 今迄彼は気づかずにゐた...
牧野信一 「眠い一日」
...鶴子の馬車が近づいたのに気づかずにゐた位ゐだつた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...樽野が母のことを考へて眉を顰めてゐるのも気づかずにGは続けた...
牧野信一 「村のストア派」
...貰つたのに気づかずに通り過ぎたと云ふことを考へて...
三好十郎 「「地熱」について」
...栄二もそれらの店の前を気づかずに通りすぎ...
山本周五郎 「さぶ」
...そのわずかな後(あと)に来るおそろしい運命の暴風を気づかずに...
吉川英治 「江戸三国志」
...気づかずにいた二人は...
吉川英治 「私本太平記」
...それでも気づかずに無駄をいっていると...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ気づかずにいたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...密謀の張本人とはゆめにも気づかずにいたのである...
吉川英治 「源頼朝」
...まだ気づかずにおったくらいだ」「ちぇッ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...気炎をあげる連中は自分で気づかずにいたのだと思う...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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