...お雛様を飾った時、……五人囃子(ばやし)を、毬にくッつけて、ぽんぽんぽん、ころん、くるくるなんだもの...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...帽子*10・11(夕)栗は毬(いが)を脱ぎ...
薄田泣菫 「茶話」
...毬(まり)を弄(もてあそ)んだり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...わたしは毬のように横っちょへ飛びのいた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ひと抱えほどある大きな毬(まり)を取り出し...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...子供の身體は毬(まり)のやうに宙(ちう)を飛んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほんの芽生(ば)えなのに青い栗毬(いが)をつけていたことを思い出します...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...この多過ぎる頭髪はどうしたって毬栗頭の印象は与えない...
久生十蘭 「魔都」
...毬栗(いがぐり)頭の総監その人の姿であった...
久生十蘭 「魔都」
...君は向島を巡視したのが岩井で、有明荘へ現われたのが僕だと断定しているが、なぜそれを反対だと考えてはいけないのか」「その逆理(パラドックス)が成立しないわけは、あなたの犯行を目撃した確実な証人がいるからです」「可能的類似といったものだったのだね」「どうして、唯一の真実在でした」総監はまた癇癪を起しそうな顔になって、「君のいう証人というのは、有明荘の崖下に住んでいる花という娘のことだろうが、君の話では、その娘は犯人について、毬栗頭で、腕にキラキラ光るものを巻きつけていたとだけしかいっていない」真名古はユラリと一歩前に進み出て、「この真名古がそんな迂濶なことで軽々に犯人を断ずるようなことがありましょうか...
久生十蘭 「魔都」
...同地にも普通に多く生長して多数な毬彙(イガ)を着けていた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...青い栗の毬、毬は鮮やかに滴る光を痛感した...
室生犀星 「愛の詩集」
...二つか三つかの新らしい手毬ができていた...
柳田国男 「母の手毬歌」
...毬棒(いがばう)...
夢野久作 「白くれない」
...膨れ始めた嬌奢な栗の毬がまだ青く見降ろされた...
横光利一 「旅愁」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...名も高毬(こうきゅう)といわれていた野幇間(のだいこ)の遊び人...
吉川英治 「新・水滸伝」
...灰色の毬(たま)は...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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