...彼は心に浮んで来る宮崎の蝙蝠のやうな眼を持つた影像をむしやくしやに掻き毟り掻き毟りした...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...手近の杜松(ひば)の枝などから毟(むし)り取って見ると...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...草毟(くさむしり)の若い人が居(お)りませう……ふと思ひ着きました...
泉鏡花 「印度更紗」
...この葉を毟りとったことがある...
太宰治 「女生徒」
...ここのところで豆の葉を毟るのだ...
太宰治 「女生徒」
...枯れ薄の穂先を毟ってくる...
田中英光 「箱根の山」
...チッバルトを殺(ころ)しをった彼奴(あいつ)の肉體(からだ)をば掻毟(かきむし)って...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...毟つてはしやぶりつゝ行くのである...
長塚節 「痍のあと」
...――あの拝殿の鈴を毟(むし)り取るのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...髪でも毟(むし)られたんだろう」「それどころじゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...花色木綿の裏の毟(むし)られた袷などは一枚も見当りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毟(むし)り取られたまま白い綿を見せているではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無理に毟(むし)り取られた人たちに返され...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...花を毟(むし)ったり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠く暗欝な入江をかき毟る風に...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...あちこちボッコリと毟り取ったように毛が抜けて...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...必ずいつかは絶望に身を掻(か)き毟(むし)り...
山本周五郎 「はたし状」
...跡形もなく「朗らかさ」を毟(むし)り取って仕舞った...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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