...毛程も知らないくせに失敗を非難するなんてひどい...
...その仕事は毛程難しくありません...
...彼女の腕の傷は毛程大きくありませんでした...
...結婚の相手については、毛程決めていません...
...彼は毛程も疑わしい人物ではなかった...
...そんな卑しい心は手古奈には毛程もないのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...最早毛程も自己といふものを胸底に殘し置くことは出來ない...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...一本の髪の毛程の太さの糸をつくるのには...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...髪の毛程の手掛りも掴むことが出来なかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...証拠は毛程も残らずに...
野村胡堂 「踊る美人像」
...毛程も疑ってはいなかったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...後に毛程の證據も殘しません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...淫(みだ)らなところが毛程もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身體に傷も何んにも無いのか」「毛程の傷もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「私(わし)の父親の惣五郎(そうごろう)は、水野様御先代が肥前唐津に御在城の頃、御出入をしたことのある身分だ、水野様には海山の御恩こそあれ、毛程の怨も無い、今度も鳥居甲斐守の御指金(おさしがね)で危く打首にもなるところを、殿様の御言葉一つで助かった私(わし)だ、――神様のような越前守様を、夢にも怨んではならぬ、お前の姉の仇は鳥居甲斐守様だ――」「父さん」「お豊お詫を申上げろ、要次郎も降りて来い、何んと言う無法なことをするのだ」老人はお豊の頭を大地に押えて、樹の上の要次郎を叱り飛ばしたのでした...
野村胡堂 「礫心中」
...原稿などの紛失は毛程のこともある筈はなかつた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...現在の彼にとつては毛程の興味もない過去のセンチメンタルな「秘蔵品」なのである...
牧野信一 「鏡地獄」
...僕は学校の豪傑連なんて毛程も気にしてはゐない...
牧野信一 「塚越の話」
...幼時を懐しむ感傷などはそれこそ毛程も起らず...
牧野信一 「貧しき日録」
...喧嘩や力業には毛程の自信もなかつたが...
牧野信一 「鎧の挿話」
...平馬は、顎(あご)のあたりに手をやって、「拙者なぞ、そなたほどの女子(おなご)に、せめて、毛程でも、怨(うら)むなり、憎むなりして貰いたいものじゃ」「そんな空世辞よりも、先生、あなただって、雪之丞を、あのままにして置いていいのですか――あんな寒い田圃中で、ぶちたおされてさ」平馬は、お初を、白い目で見て、その目を反(そ)らして、「いや、断じて、あのままには免(ゆる)し置けん――とは、思っているが――」「じゃあ、やっぱし先生も、あんな女の腐ったような男が、そんなに怖ろしくッてならないのですか?」お初は、嘲(あざ)けりを露骨に出す...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...毛程のことにも心配して騷ぐ方だつた...
水野仙子 「四十餘日」
...況んや大洋のあなたの国土を探求する欲求の如きは毛程もなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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