...忽然としてろくでなしの範疇の中へ沈没してしまう壮観はちよつと比類のないものである...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...この比類のない蒐集は大震災で烏有(うゆう)に帰した...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...比類のない努力の積み重ねが見られる...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...御米に取って実に比類のない忍耐の三週間であった...
夏目漱石 「門」
...後にも前にも比類のないものである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...わけてもその滋味と深沈たる美しさは比類のないものであると私は思う...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この島で比類のない無頼放縦な生活がつづけられていたのである...
久生十蘭 「海豹島」
...紳士は比類のない丁寧な口調でそれを断わると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...日本の指南丸は比類のない無謀の点で...
久生十蘭 「南極記」
...比類のない不幸と戦いぬいた...
久生十蘭 「無月物語」
...史上ほとんど比類のない急速な人口増加を生ぜしめた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その比類のないところへ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...どうも比類のない小犬である...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...比類のない御英邁(ごえいまい)さを伺うにつけ...
吉川英治 「私本太平記」
...恐らく世界に比類のない偉大な観音が立っている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...文芸の一様式としての連歌も世界に比類のない共同制作であって...
和辻哲郎 「鎖国」
...ポルトガルにもインドにも比類のないものであった...
和辻哲郎 「鎖国」
...それは「世界にもあまり比類のないような美しい別荘地」に見えた...
和辻哲郎 「鎖国」
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