...二人の友だちに比べると...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...僕はこの主人公に比べると...
芥川竜之介 「歯車」
...そう云う胴の全体が顔や手足に比べると不釣合に痩せ細っていて...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...『幸福人』は『善心悪心』あたりに比べると...
田山録弥 「雨の日に」
...そこになると日本人に比べて西洋人は男も女も實に感心するほど勇ましく活溌である...
近松秋江 「箱根の山々」
...弾丸の速度に比べれば問題にならぬが...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...しかし五つか六つしか年の違わない若林の何かにつけて淡泊で頼りないのに比べると...
徳田秋声 「縮図」
...子供の彼女は両方を比べてみて彼をなつかしんでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...魂消(たまげ)たやうに裕佐の顔とこんたすとを見比べたなり...
長與善郎 「青銅の基督」
...彼の焦慮(あせ)り方はまた普通に比べると遥(はる)かに甚(はなはだ)しかったのです...
夏目漱石 「こころ」
...私が知っていると思われる限りではこの流刑地でひどく広汎(こうはん)な権限をもっている司令官の意見に比べたらずっと意味がないものです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...当時は今日に比べると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...同じく今日と比べて太しく景観を異にしてゐるものにかの江戸川堤の桜がある...
正岡容 「巣鴨菊」
...おめえ自身の苦しみに比べりゃあ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...自分が桃色のリボンで鉢巻の様にはでな頭飾りをして居るのに比べて大切なお久美さんの頭はあんまり飾りないので...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...この二人の女を比べて考えますと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今に比べて懊悩(おうのう)の片はしも知らない自分だった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...僅かにその何パーセントかを光として利用するものとは比べものにならないほど高能率のものだった...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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