例文・使い方一覧でみる「比ぶ」の意味
スポンサーリンク...此間の空しさと淋しさの感情は比ぶ可きものもない程である... 
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...余の作に比ぶれば彼らの作は遥に勝れり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...あらゆる煩悶を輕くするといふことに於いて他に比ぶべきものがないといふほどの功徳を持つてゐるといふことだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...これに比ぶれば、城山を持つ鹿児島市の幸福が偲ばれる...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...自分自身の映像に怯える神経衰弱さに比ぶれば...
豊島与志雄 「守宮」
...薄い絹の襟巻をして眼鏡を光らしている中江に比ぶれば...
豊島与志雄 「慾」
...メトセラ（訳者注 ノアの祖父にて九百六十九年生きたと言わるる人物）もキューピッドに比ぶれば鼻たらし小僧にすぎない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蠣殻町は浜町に比ぶれば気風ぐつと下りたりとて...
永井荷風 「桑中喜語」
...市の膨張は半世紀前に比ぶれば著るしいものである...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...比ぶべきものがあるまいと思ふほどのきりやうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...スツポンや法螺忠に比ぶべくもなく...
牧野信一 「鬼涙村」
...あれとこれとを比ぶればまことに兎と亀ほどの相違ではないか...
牧野信一 「剥製」
...これほど人に憎まれた經驗を未だに比ぶべきものを知らない...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...しかしこの歌を後世の俗気紛々たる歌に比ぶれば勝ること万々に候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...小禄の家に比ぶれば...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ないしはナルシッソスの神話にも比ぶべきこんな謎の歌を...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...私の生活はこれを世の強者――天才の生活に比ぶれば勿論弱者の生活である...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...堺本もまた「宸翰本に比ぶるに文字の異同こそあれ順序は全く同じく」...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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