...飛躍の母胎は沈潜である...
種田山頭火 「道〔扉の言葉〕」
...もっとも胎生動物の母胎の伸縮も同様な例としてあげられるかもしれないが...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...抵抗の母胎としてはすでに積極的であるという原則を忘れてはなるまい...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...ドイツ的な文化観念はナチ的な「ドイツ文化」の観念の母胎だったわけだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そこから文学主義を導き出す母胎であるのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...夫々の母胎である夫々の事実間の連絡を手頼りにしてであるべき筈だったのに...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...吾々の文学一般の背景的母胎となる...
豊島与志雄 「小説・評論集「文学母胎」後記」
...源流を生んだ母胎を知る事が大切であると思ふのである...
水野葉舟 「言文一致」
...レンブラントの芸術を生む母胎ともなった...
宮本百合子 「木の芽だち」
......
三好達治 「海から昇る太陽」
...私達は同じく同じ神の声を同じ母胎の中で聴き...
室生犀星 「愛の詩集」
...母胎から栄養を摂(と)りつつ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...母胎内で見残した「胎児の夢」の名残を見ているのである...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...又は胎児の骨ばかりが母胎内に残っていたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうした母胎の人がひとり老いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...億万の民衆に愛と安心の乳をそそぐ偉大な母胎(ぼたい)でなければならないことがよく分った...
吉川英治 「親鸞」
...鼠屋の前から、黄王散を買わずに、愛の機智を拾って帰ってきた彼女の姿を想い、母胎を想い、そこに宿る無形の白石子を想い、ひいては又、松井家から草雲に嫁いだ菊女、その仲に生(な)した格太郎、――と、こう考えてくる時、人間の連鎖(れんさ)、連環のつくるふかい一線が人生をつき抜いているように感じられる...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...がこれらの最初の文化現象を生み出すに至った母胎は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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