...母者人のふところの中にいて口をたいぎそうにあけたまま乳房の口への接触をいつまででも待っていた...
太宰治 「ロマネスク」
...母者人はそんなに取り乱していなかった...
太宰治 「ロマネスク」
...それでも負け惜みしてこう母者人に告げたのである...
太宰治 「ロマネスク」
...ことに母者人(ははじゃびと)が呆(あき)れ半分に感心し...
谷譲次 「踊る地平線」
...母者のとこに伴れて來ずばよかつた……...
田山花袋 「道綱の母」
...『母者の言ふことはそれはよくわかるのよ...
田山花袋 「道綱の母」
...そしてね、母者、その人が貴い女の人なの……局の人たちがその人のことを大騷ぎしてゐるの……...
田山花袋 「道綱の母」
...母者にもしものことがあるといふことは私には考へられない……...
田山花袋 「道綱の母」
...母者はさつきから泣いてゐるんだもの……』童殿上してから丸で別な兒のやうにおとなしくなつた道綱は...
田山花袋 「道綱の母」
...新郎の母者人が「ドウカお吸物(すいもの)を」との挨拶(あいさつ)が無い前に...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...母者人と三度目の対面をした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今朝七の母者(ははじゃ)がわざ/\茄子の安否(あんぴ)を見に来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一昨日母者(ははじゃ)の葬式(そうしき)をして沈んだ顔の仁左衛門さんも来て居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そなたの母者(ははじゃ)には...
吉川英治 「私本太平記」
...かならず母者へ渡してあげる」覚一の手から一封の物をあずかって...
吉川英治 「私本太平記」
...直義は久しく会わぬ母者(ははじゃ)を見たいとはおもわぬか」直義は...
吉川英治 「私本太平記」
...蔭ながら欣(よろこ)んでいて下されているに違いない中村の母者人(ははじゃびと)だ……」「はい」「やがては...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうしてお経文などをお好み遊ばすか」「亡き母者人(ははじゃひと)に連れられて...
吉川英治 「源頼朝」
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