...三枝のお嬢さんお綾さんには母者人(ははじゃびと)のおびくさんが附いて見えられる...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...惣助はそれでも盥の傍から離れず母者人の肩越しに太郎の顔を覗(のぞ)き...
太宰治 「ロマネスク」
...惣助は母者人の寝相を見ないようにして...
太宰治 「ロマネスク」
...目出たいことを母者に知らせて喜ばねばならぬ……』攝津介はそのまゝかの女を伴うて向こうに行つて了しまつたので...
田山花袋 「道綱の母」
...一度はすでのこと刄をこの咽喉に當てようとした時に母者にとめられた――』『まア……』窕子も流石に驚かずにはゐられなかつた...
田山花袋 「道綱の母」
...『待つておいで! 伯母者がよくして上るから――』かをるはつねに用意して持つてゐる紙を胸のあたりから取出して...
田山花袋 「道綱の母」
...窕子は出かけて行つては、『母者、この頃、何うかしたやうだ……もう昔のやうに物を言はなくなつた……』などと言つた...
田山花袋 「道綱の母」
...母者よく知つてゐるんぢやな……...
田山花袋 「道綱の母」
...『母者、母者は何うしてそのやうに泣いてゐる?』『…………』さう聞かれただけ一そう層たまらなくなつたといふやうにして窕子はその衣の袖を顏に當てた...
田山花袋 「道綱の母」
...姉さんや叔母者人(おばじゃひと)たちは...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...直義は久しく会わぬ母者(ははじゃ)を見たいとはおもわぬか」直義は...
吉川英治 「私本太平記」
...……母者(ははじゃ)は地蔵尊を信仰なされ...
吉川英治 「私本太平記」
...母者人(ははじゃびと)からお小言(こごと)であろう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...けれど母者人(ははじゃびと)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...――その上にもし母者人でもおられなければ...
吉川英治 「新書太閤記」
...母者人(ははじゃひと)のお身をこっちへ――」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...するとまもなくお前の母者人(ははじゃひと)が重病にかかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...孫兵衛の母者人(ははじゃびと)イサベラ様はマリヤの笄とともに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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