...他人の意を損ずるのが嫌ひであつた性質だし殊に母堂思ひなので相當苦痛であつたに違無からう...   
生田葵山  「永井荷風といふ男」 
...特に君が母堂の馬丁(ばてい)と不徳の事のごときは...   
泉鏡花  「婦系図」 
...細君のことに就ては母堂を初め親戚のものは正常の妻と認めては居らぬ...   
高濱虚子  「俳諧師」 
...それから優しく賢明な御母堂に就(つ)いてだけ書いたばかりで...   
太宰治  「ろまん燈籠」 
...母堂は、それを、ただ静かに眺めて笑っている...   
太宰治  「ろまん燈籠」 
...それから手どくで白釉(はくゆう)に碧緑(へきりょく)の色を流した花瓶――これは母堂の作である...   
寺田寅彦  「柿の種」 
...そして一昨年母堂の病死...   
豊島与志雄  「十一谷義三郎を語る」 
...かの金田の御母堂の持たせらるる鼻のごときは...   
夏目漱石  「吾輩は猫である」 
...銅山王古川虎之助氏母堂は...   
長谷川時雨  「明治美人伝」 
...私はその母堂のわななく指で書かれたらしい葉書を見ると...   
原民喜  「二つの死」 
...それから私は母堂に挨拶を述べるとすぐその家を辞した...   
原民喜  「二つの死」 
...御母堂(ごぼどう)が...   
久生十蘭  「キャラコさん」 
...心配だ」母堂がこんなことをいっているのが...   
久生十蘭  「キャラコさん」 
...また三田家には葆光氏の母堂で...   
柳田国男  「故郷七十年」 
...母堂や奥方の寧子(ねね)などもいて...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...秀吉の母堂と寧子(ねね)夫人などの眷族(けんぞく)は...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...母堂や寧子夫人のうしろへ来ていた...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...まことに涙ぐましい御母堂のお心づかい...   
吉川英治  「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」 
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