...夫や子に遅れた母の心へ異常な感動を与えた事です...
芥川龍之介 「捨児」
...父母の心配を憤り嘲笑(ちょうしょう)するようになってくれたら! 夫婦は親戚(しんせき)にも友人にも誰にも告げず...
太宰治 「桜桃」
...民子は折角の母の心遺ひを無にするやうなことがあつてはならないと思ひ...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...世の中に自分の母の心のうちを見抜いたものは一人(いちにん)もない...
夏目漱石 「虞美人草」
...わが母の心を推(すい)している...
夏目漱石 「虞美人草」
...それからその方がまた実際母の心配する通り...
夏目漱石 「行人」
...熊野は母の心配で胸一杯になつて心慄いてゐる...
野口米次郎 「能楽論」
...少しでも叔母の心を柔げようと思ったのでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それで枕は二ツいるのだろうと云って寄こした母の心づかいに対して...
林芙美子 「清貧の書」
...母の心臓はいなくなった我が子のために張り裂けそうだったのだ...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...錯乱して嘘までいう母の心というものをわからせて見せる自信があった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...うちの人を脅迫したり、用心棒になって守ったり、……」「みんな、母のいいつけです」「お京さんの?……」「母は、東京にいますけれども、母の心は、若松に来て居ります...
火野葦平 「花と龍」
...――これは自分以上に母の心の方が荒んでゐるのかも知れない...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...そんな手紙を思はず書いたKの母の心は解る...
牧野信一 「貧しき日録」
...製作者がこういう中年の美しい独身の母の心理に興味をもつなら...
宮本百合子 「雨の昼」
...二人の息子を戦争に出す母の心の苦しさは深いものであるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...母の心持になって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...母の心を引立たす...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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