例文・使い方一覧でみる「母なる」の意味

...彼女が我等の同じき母なるエヴの胎から生れた者で無い事は確である...
テオフィル・ゴーチエ　Theophile Gautier 芥川龍之介訳「クラリモンド」

...母なるものが起きる... 母なるものが起きるの読み方
伊藤左千夫「浅草詣」

...母なる人は無言（むごん）にたって... 母なる人は無言にたっての読み方
伊藤左千夫「老獣医」

...母なる星のめぐりを... 母なる星のめぐりをの読み方
上田敏上田敏訳「牧羊神」

...「今日第一回の殺害（せつがい）に使用さるべき名誉ある幸運牛は、名をドン・カルヴァリヨと称し、第一等の闘牛用牛産地ヴェラガ公爵所有の牧場出身にして、父は、かつて名闘牛士ドン・リイヴァスを角にかけたる猛牛銅鉄王（レイ・デ・アソ）七世、母なる牛は――... 「今日第一回の殺害に使用さるべき名誉ある幸運牛は、名をドン・カルヴァリヨと称し、第一等の闘牛用牛産地ヴェラガ公爵所有の牧場出身にして、父は、かつて名闘牛士ドン・リイヴァスを角にかけたる猛牛銅鉄王七世、母なる牛は――の読み方
谷譲次「踊る地平線」

...滋幹の激しい思慕の対象であった母なる人... 滋幹の激しい思慕の対象であった母なる人の読み方
谷崎潤一郎「少将滋幹の母」

...そうして終わりには葬礼のほこりにむせて萩尾花（はぎおばな）母なる土に帰る秋雨これらの映画を見たあとで国産の「マダムと女房」を見た... そうして終わりには葬礼のほこりにむせて萩尾花母なる土に帰る秋雨これらの映画を見たあとで国産の「マダムと女房」を見たの読み方
寺田寅彦「映画雑感（１［＃「１」はローマ数字、1-13-21］）」

...時々は永遠に若い母なる自然の息を通わせることの必要を今さららしく強調するためにこんな蕪辞（ぶじ）を連ねたに過ぎないのである...
寺田寅彦「量的と質的と統計的と」

...人の世に梢離れて雪と散り母なる土に還り行く花のこゝろは誰か知る散りなば散りね人の世に...
土井晩翠「天地有情」

...母なるホフラーコワ夫人は富裕な貴婦人で... 母なるホフラーコワ夫人は富裕な貴婦人での読み方
ドストエーフスキイ中山省三郎訳「カラマゾフの兄弟」

...母なる土ととこしえに結び合いにきしかし... 母なる土ととこしえに結び合いにきしかしの読み方
ドストエーフスキイ中山省三郎訳「カラマゾフの兄弟」

...古い永劫（えいごう）の母なる自然は... 古い永劫の母なる自然はの読み方
ビクトル・ユーゴー　Victor Hugo 豊島与志雄訳「レ・ミゼラブル」

...「母なる大地」にかえって来た... 「母なる大地」にかえって来たの読み方
原口統三「二十歳のエチュード」

...今は世になき母方の祖母なる人... 今は世になき母方の祖母なる人の読み方
水上瀧太郎「貝殼追放」

...母なるひとは、私の方から行きもしなかったし、訪ねて来もしなかった...
室生犀星「或る少女の死まで」

...」母なるひとは、ちゃぶだいにいろいろな物をならべながら、「やっとお馴染（なじ）みになったのに、ほんとに惜しゅうございます...
室生犀星「或る少女の死まで」

...母なるひとは、「いずれ私どもも月末には帰国しますので、主人からも手紙を出すように申しますが、またおたよりを下さいまし...
室生犀星「或る少女の死まで」

...母なる人が、青梅（あおうめ）の実（み）にあたって、月盈（み）たぬうちに早産したせいだとか... 母なる人が、青梅の実にあたって、月盈たぬうちに早産したせいだとかの読み方
吉川英治「剣の四君子」

「母なる」の書き方・書き順