...お目覚になっていらっしゃるんですか?」「どうして?」「だって今お母さんって仰有(おっしゃ)ったじゃありませんか?」保吉はこの言葉を聞くが早いか...
芥川龍之介 「少年」
...大きな字がお母さんで...
有島武郎 「星座」
...舊時代の思想だの何のつてね……お父さんやお母さんの事は言へないもんだから...
石川啄木 「鳥影」
...お母さんがなげきかなしむばかりだ...
海野十三 「透明猫」
...御父さんもお母さんも大変心配していらっしゃいます...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...(突然あははと異様に笑う)お母さんとあたしとは同性愛みたいだったのよ...
太宰治 「冬の花火」
...何分お母さんの御病気が御病気だものですから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...三田の伯母さんは私に...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「お母さん!」とくり返して綾子は一寸息をついた...
豊島与志雄 「白血球」
...伯母さんは抽匣へ燐寸をしまひながら火に誘はれて焼け死んだ虫たちの後生のためにお念仏をとなへる...
中勘助 「銀の匙」
...伯母さんは背中をなでて「ええは ええは...
中勘助 「銀の匙」
...きよらかな思い出──一人の父と一人の母──純粋な両親の思い出!「お母さん!」──これはこの子の小さな胸に秘めた宝玉である...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...御母さんや兄さんから云ったら...
夏目漱石 「それから」
...お母さんが耳元に口を当て...
火野葦平 「糞尿譚」
...「これからは真個(ほんとう)に慈母さんの言事を聴いて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...お母さんと一処に暮すことも御免だわ...
牧野信一 「スプリングコート」
...子どもらばかりボートの中へはなしてやってお母さんが狂気のやうにキスを送りお父さんがかなしいのをじっとこらえてまっすぐに立ってゐるなどとてももう腸もちぎれるやうでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...わたしのおっ母さんなのね...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
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