...風呂の釜も毀れるのがあたりまへだよ...
小穴隆一 「二つの繪」
...大人が屈んでくぐれる位に毀れていた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...毀れてなんかいないぞ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それはばらばらに幾つかに毀れたのを...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...3.水甕は毀れるまでの井戸通ひ...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...片隅に毀れかかった鉄製の寝台が二つあるのみ...
林不忘 「安重根」
...かえってあたかも水夫が船のなかで何かが毀れるならば視覚によってこれを知覚するごとく...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...毀れた鏡に写してみているように...
直木三十五 「南国太平記」
...「ちよいと叩くと毀れてしまひさうなのでねえ...
北條民雄 「キリスト者の告白」
...「毀れてしまひさうなほどに繊細で美しいつてのだらう...
北條民雄 「キリスト者の告白」
...毀れかかつた泥人形に等しい人々ばかりで...
北條民雄 「間木老人」
...毀れかかつた自動車か何かを絶えず修繕しながら動かせてゐるのに似てゐる...
北條民雄 「癩院記録」
...私がその半ば毀れた母の腰かけを認めた瞬間であった...
堀辰雄 「菜穂子」
...2大颶風の時などには、普段人家に近い海岸に沿って流れてる木片、器具の毀れ等が、遠く沖に攫い出されて、潮の調子で群がって漂流し、素人眼には、宛然(さながら)難船でもあった現場のような観を呈することがあるものだが、この時は、こういう現象さえもなく、ワラタ号の行方は何うにも説明の附けようがないことになった...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...瀬戸物の毀れを接ぎ合せることも出来た...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...黄金の光を放つものが毀れた...
山本周五郎 「青べか物語」
...「毀れちゃってから荷物を背負うくらいなら...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...およそ日本を出発の際持ち運んでいった道具や習慣はみな毀れ...
横光利一 「旅愁」
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