...殿さまさえもいちもくおかれて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...系図によれば、むかしはここの殿さま大村出雲守のあるじすじにあたる家柄だったとかで、はやくに父君をうしなわれ、いまでは不幸にして眼病をわずらって両眼をめしいられた母君とふたり、まことにわびしい日をくらしてはいられますが、殿さまからは、生涯無役、客分として大村藩のつづくかぎり、禄高四千八百石にあておこなうものなりという、お墨付をもらっていられる、まことに、気楽な身分のかただったのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...あいてが殿さまのつぎにくらいする城代家老では...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...このありさまではおち/\殿さまとおものがたりをあそばす暇もないであろう...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...殿さまの宿業のおそろしさにご殿もご家来も...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...天魔太郎とのたたかいにさんざんの不首尾で藩主(殿さま)の大納言さまが...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...銀糸の五つ紋の羽織りに上田織りの裏付けの袴をはいた殿さまが...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...万橘は都々逸以外の音曲――たとえば「ゼヒトモ」や「桜へー」や「桑名の殿さま」に全面目があると思う...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...殿さまから厳しいお叱りを受けて来たんですから...
山本周五郎 「思い違い物語」
...殿さまのお側にあがれないくらいなら...
山本周五郎 「竹柏記」
...……明くる年の冬のはじめに殿さまがお帰国なさるまでの一年間は...
山本周五郎 「日本婦道記」
...御用係といえば殿さまのお側勤めでしょ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...「それより殿さまに知らせることがある」と云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...女に誘惑されると拒むことのできない人間だ」「お客さんは殿さまを御存じなんですか」「おまえより古くからだ」「へえ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ねえ御老臣さま」「いつもここの殿さまはああなんですかい...
吉川英治 「私本太平記」
...なにごとじゃ」「オオ殿さま...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「殿さまは、お目ざめになってるぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...於通は、それと見て、「殿さま...
吉川英治 「新書太閤記」
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