...躯殼則藏レ天之室也...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...(あな)を脱け飛んだ眼球や燐の光を放つ木(こ)の實(み)の殼が浚はれて浮きつ...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...一度は殼(かひこ)になり...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...そのあいねの濱の蠣(かき)の貝殼に足をお蹈みなさいますな...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...また橡(つるばみ)の爆實(はぜみ)の殼(から)に...
薄田淳介 「白羊宮」
...此理(このり)を知らざる者は海を距(さ)る事遠き所に於て鹹水貝殼の積聚(せきしう)するを見れば頗る奇異(きゐ)の思ひを作すべし...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...武藏荏原郡大森貝塚同 郡上沼部貝塚同北豊島郡小豆澤貝塚同 郡西ヶ原貝塚同北足立郡貝塚村同 郡小室村同南埼玉郡黒谷村常陸河内郡椎塚貝塚下總東葛飾郡國分寺村貝塚陸奧南津輕郡浪岡村●貝殼器はまぐりの如き貝殼(かいがら)は自然に皿形(さらがた)を成し...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...貝塚ハ石器時代人民ガ食余ノ貝殼ヲ捨テタル所...
坪井正五郎 「石器時代總論要領」
...帆立貝の殼が山の如く積んである...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
......
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...五年間父親から無視された小さな存在、眼の大きいお河童さんの子、膝を揃えてお辞儀をした子、はにかんで畳につっ伏した子、言葉の上品なおとなしい子、……その上種々のものが眼に見えてきた、小さな手、貝殼のような爪、柔い頬、香ばしい息、真白い細かい歯並、澄んだ真黒な瞳...
豊島与志雄 「子を奪う」
...灰色とも白とも淡褐色ともつかない・砂と殆ど見分けの付かない・一寸蝉の脱(ぬ)け殼(がら)のやうな感じの・小さな蟹が無數に逃げ走るのである...
中島敦 「環礁」
...洗(あら)ひもせぬ殼(から)の兩端(りやうはし)に小(ちひ)さな穴(あな)を穿(うが)つて啜(すゝ)るのであつた...
長塚節 「土」
...月に一遍ずつ蠣殼町(かきがらちょう)の水天宮様(すいてんぐうさま)と深川の不動様へ御参りをして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...枳殼垣(からたちがき)が越せると思つたんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貝殼(かひがら)は見當(みあた)らぬけれどもやはり人間(にんげん)の住居(じゆうきよ)した跡(あと)と見(み)えて石器(せつき)やその他(た)の遺物(いぶつ)が土中(どちゆう)に挾(はさ)まつてゐる所(ところ)がありまするし...
濱田青陵 「博物館」
...そして遂にはそのうちにもはや宿を借りないところの後から流れて來る生の殼である...
三木清 「歴史哲學」
...彼は帰ってからお父つあんにことづけて貝殼を一包みと大へん美しい鳥の羽根を幾本かとを私に送ってくれた...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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