...帝都最大の殷賑(いんしん)地帯...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...市街は殷賑(いんしん)を極めこのたった一つの建物を取り毀(こほ)って船に積んで搬(はこ)ぶだけでも...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...喧騒と臭気と極彩色と殷賑(いんしん)と音響のなかを大通りキタイスカヤ街へ出た...
谷譲次 「踊る地平線」
...官庁街と事務所街と殷賑街とを除いて...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...殷賑(いんしん)を極めた夜であった...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...一時はあれほど殷賑(いんしん)をきわめた夜の逃亡も...
原民喜 「壊滅の序曲」
...誠に目を驚かすばかりの殷賑(はんじょう)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...見る眼を驚かす殷賑(いんしん)...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...前者は冒頭の背景に団子坂菊人形の殷賑を描き...
正岡容 「根津遊草」
...大正末から昭和初頭の寄席不況時代も大阪の落語界はかなりに殷賑(いんしん)をきわめていた(事変後急に漫才を重点的に起用しだしてからこの東西の位置は顛倒(てんとう)しだし...
正岡容 「わが寄席青春録」
...今日の殷賑(いんしん)な光景は恐らく予想し得なかったところであろう...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...ますます未来の殷賑を期待せしめてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...内外人の商舗を列ねた殷賑な市街を成し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...殷賑な煙がなびいていた...
吉川英治 「篝火の女」
...支那第一の陶府(とうふ)といわれるほど殷賑(いんしん)を極めていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...目も綾(あや)に織られるばかりな大名府の殷賑(いんしん)な繁華街が果てなく展(ひら)かれ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...いわゆる六街三市の人口やその殷賑(いんしん)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...町屋の殷賑(いんしん)なさまや軒毎の営(いとな)みを見て...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索