...残忍な正体を現し始めていた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...農民一揆(いっき)に対して残忍な弾圧を下した副知事を...
高見順 「いやな感じ」
...冷酷で残忍なものが...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...戦場でのすさまじい砲声、修羅(しゅら)の巷(ちまた)、残忍な死骸、そういうものを見てきた私には、ことにそうした静かな自然の景色がしみじみと染(し)み通った...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...一種本能的な残忍な嫌悪(けんお)の情を覚えはしたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...胸の中に鉄の錘を投げ込まれるような残忍な感じだった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...犬殺しや猫の皮剥ぎよりも更に残忍なる徒輩が徘徊するのを見ても...
永井荷風 「巷の声」
...そうしてニッとして残忍な笑い方をしましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...前に言う通りの残忍なる遊戯のためであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...残忍な遊戯の前に目をつぶらないことが武士の嗜(たしな)みの一つだと考えもし...
中里介山 「大菩薩峠」
...無愛想な大女で残忍な口元に厚ぼったい目をしていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...「莫迦気た空想」「残忍な微笑」「幻滅」などの不快な心を...
牧野信一 「白明」
...家でそれを言葉で現わせぬほど残忍な仕方で食う...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...あの残忍な一味の主魁(しゅかい)が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...冷たいというよりも寧(むし)ろ残忍な光りを帯びたのを私はありありと見た...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...ここに書くさえ気味のわるいアラユル残忍な方法でイジメつけながら...
夢野久作 「冗談に殺す」
...支那人の残忍な気持が我我(われわれ)日本人の解して居るよりも徹底して表現されて居るやうに想はれた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...従つて馬賊は犯跡を遺さぬために初めから残忍な事をするのだ相である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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