...あらゆる点において残るところなく考えぬき...
有島武郎 「星座」
...偃松の根もとに咲き残るに過ぎなかったが...
石川欣一 「可愛い山」
...残る三挺のピストルに敵対出来る筈はない...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そんなにされながらもはや生への執著も後に残る心配もなく...
中勘助 「母の死」
...鞘(さや)が脱け落ちて身だけが金蔵の手に残る...
中里介山 「大菩薩峠」
...この世に残るあなた様にはお頼りなさる人がひとりもないと思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...残る地面がべた一面に蚯蚓腫(めめずばれ)にふくれ上った上...
夏目漱石 「草枕」
...本家(ほんけ)には大小合せて四人(よつたり)残る訳になる...
夏目漱石 「それから」
...やがて残る片足も踏み込む...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...残るはお楽一人だけ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...爬虫類は生き残るであらう)ニユー・アダムは微かに悲しげに呟く...
原民喜 「火の踵」
...「私は最後の一人として残る積りで参りました」「よかったわ」彼女は彼の手を取りながら言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...梢(こずえ)に残る露の風に払はれて落つるを見るのみ...
森鴎外 「うたかたの記」
...繰り返された永い経験との沈黙せる事実のみが残る...
柳宗悦 「工藝の道」
...烈士として後世に残ることを信じていたのだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――七十郎も自分の名が後世に残ることを信じ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...残る名残りがスカラカチャカポコ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そして剣助は、残る七、八名をひきつれて、「もう一度、堀留から瀬戸物町、伊勢町なども一巡して、すぐここへ戻って来るが、その間、少しの油断もしてはならねえぞ」と、自身番へいいのこし、大股に、立ち去った...
吉川英治 「大岡越前」
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