...犯罪発覚の手掛りを残すことになる...
江戸川乱歩 「心理試験」
...私の死ぬるまで消し難い痕跡(こんせき)を残すのではあるまいか...
太宰治 「親友交歓」
...せめて一面の真実だけでも書き残す事が出来たら満足という気持で書く事にしよう...
太宰治 「惜別」
...何思い残すところもなく...
橘外男 「仁王門」
...アッシリアのものはわずかに極東日本にその遠い子孫を残すに過ぎないと思われていたが...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...夏は梅の実熟し冬は蜜柑の色づく彼の小田原の古駅はわたしには一生の中最も平和幸福なる記憶を残すばかりである...
永井荷風 「花火」
...そういう事件は案外深刻な影響を後まで残すもので...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...無意味な悪戯書(いたずらがき)をして証拠を残すような愚かな事をする筈は無い...
野村胡堂 「女記者の役割」
...身請をされた女郎に未練を残す二本差の...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何処に証拠を残すとか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんな小さな骨をも拾い残すまいとしたのであろう...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...なまじ作品を残すよりか...
原民喜 「馬頭観世音」
...行き過ぎた後は冷え冷えとした震えを残す...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...その部下はまたその配下に誅求(ちゅうきゅう)の余地を残すのである2)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その中のどれかを向うに残す必要が有ったら...
三好十郎 「その人を知らず」
...それだからまたわざわざ絵や文字に書いて残すに及ばなかったのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...三合の奇現象を残すことになったのであります...
柳田國男 「名字の話」
...その境地に於て得た型を後世に残すべく然るべき器量の養子を求めるといった段取りになる...
夢野久作 「能とは何か」
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