...間に少しも隙間を残さず...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...建(たける)どもをひとり残さず切り殺してしまいました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...彼はそれらを一ツ残さず隅から順々に眺めて行った...
相馬泰三 「六月」
......
高見順 「死の淵より」
...君の今夜の服装だって、撫(な)で肩だって、一つも、残さず全部、知っている...
太宰治 「春の盗賊」
...殆んど何等の業績も残さずに今日では有名無実なものに帰して了ったが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ライスカレーにも未練を残さず...
永井隆 「この子を残して」
...逆賊の名を残さず...
蜷川新 「天皇」
...若い美しい女ばかり、声も立てず、形も残さず、描いたものを拭き消すように行方知れずになるのですから、江戸中の不安は募るばかり、そのうち誰ともなく――神隠しだと言い始めると、この宿命的な妖神(まがつみ)の悪戯(わるさ)に対して、町人達――わけても美しい娘や女房を持った人々は、本当に顫(ふる)え上がってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一つの足跡も残さずして...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...一物(いちもつ)も残さずそれぞれの場所にかたづけるようにしなければなりません...
羽仁もと子 「女中訓」
...どんな人間でも少しも証拠を残さずに抜け出すことが出来るのだから...
久生十蘭 「魔都」
...後継者(あとつぎ)も残さずこの世を去るようなことがあっては大変だと思ったので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...いま通りすがりに眺めてみれば想い出させるもの何も残さず...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...よくポッと消えます」「跡を残さずに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...一尾も残さず生捕りにする――その時日に応じて懸賞を附せられたAとBの眼は血走つてゐた...
牧野信一 「雪景色」
...痕跡(あとかた)も残さずに拭い上げた口の中の黒血の残りが...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...火の気もなく、今は、人も残さず、烈風の中に、ただの空き家として捨て去る多年の住居に、かれも、感なきを得ない...
吉川英治 「新書太閤記」
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