...殊勝な心映えではおぢやるまいか...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...素直にして殊勝なるロマンテイケルは何時の間にか其姿を晦ました...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...――殊勝な心掛けだ...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...一夜道心の俄坊主(にわかぼうず)が殊勝な顔をして...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...それは申し上げませんと殊勝な事を言っているようにも聞えますが...
太宰治 「風の便り」
...すこしは殊勝なこころもちのなかに発見するであろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...別にその殊勝なる踏台の何者であるかを考えてみるまでに至らずに...
中里介山 「大菩薩峠」
...発心(ほっしん)なすって功徳(くどく)を積もうとなさる殊勝なお心がけを...
中里介山 「大菩薩峠」
...この殊勝な参拝ぶりを見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...お辞儀などをする殊勝な奴は一人もなかったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう殊勝な慈悲心をいだいて長浜の町の夜を...
中里介山 「大菩薩峠」
...殊勝な面をするな」といって...
久生十蘭 「魔都」
...松王 か弱い身でありながら、いじらしい心、ああ何と殊勝な...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...陽炎となるやへり行く古柱圓覺寺は木立晝暗うして登りては又登る山の上谷の陰草屋藁屋の趣も尊げなるに坐禪觀法に心を澄ます若人こそ殊勝なれ...
正岡子規 「鎌倉一見の記」
...他所ながら面倒を見ようという殊勝な心持を深めていった...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...幕内からのうわさ――殊勝なことに存じますで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...殊勝なすがたをしているお初...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎公その時死罪を顧みずして帰参候は殊勝なりと仰せられ候て...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
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