...この殊勝な言(ことば)を聞いて...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...その志の殊勝なのに...
泉鏡花 「婦系図」
...参詣人が来ると殊勝な顔をしてムニャムニャムニャと出放題なお経を誦(ず)しつつお蝋(ろう)を上げ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...お母さんを喜ばせたいなどという涙ぐましいような殊勝な孝心からでも無かったのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...其の都度庄造の枕許(まくらもと)に坐っている狸の殊勝な姿を見た...
田中貢太郎 「狸と俳人」
...殊勝な姿を見せることが出来るのであろう...
谷崎潤一郎 「秘密」
...第一心がけの殊勝なるを...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「お祖母さんのそういう殊勝な決心を聞いて...
豊島与志雄 「反抗」
...発心(ほっしん)なすって功徳(くどく)を積もうとなさる殊勝なお心がけを...
中里介山 「大菩薩峠」
...お話を承りたいと存じます」「はい……」お絹はどこまでも殊勝な面色(かおいろ)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...殊勝な信仰心がそうさせたのではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...お松という子の珍しい殊勝な性格が...
中里介山 「大菩薩峠」
...殊勝な面をするな」といって...
久生十蘭 「魔都」
...常に教養を高めようという誠に殊勝な心掛けさえもっていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今日はセリフ覚えようといふ殊勝な心がけで夕刻帰宅...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...後に四國四十六所順禮同行何人と書いたる此殊勝なる中に...
三田村鳶魚 「女順禮」
...殊勝な相談をぼくに持ちかけて来た...
山之口貘 「野宿」
...三人に一人ですからね」と彼は殊勝な口ぶりで云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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