...大伴(おほとも)の若菜姫なんといふのが殊の外贔屓(ひいき)なんです...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...専(もっぱ)らお役所のお歴々(れきれき)が用ゆるもので印象が殊の外深く...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...日本の普通図書館には求められない特殊の外国書目が丸善には準備されているのだ...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...殊の外有難く存じてをります次第でございます...
薄田泣菫 「茶話」
...フオレスチャ夫人は殊の外同情して...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...殊の外愚僧を愛せられ...
永井荷風 「榎物語」
...高田の殊の外の乗気にずんずん話が進むのに驚異の念を持っていたようだ...
中里介山 「生前身後の事」
...先生は殊の外滿足である...
長塚節 「開業醫」
...勿論故人は旗色が殊の外惡いのである...
長塚節 「記憶のまゝ」
...殊の外にええ晩ぢやねえか! 明るくて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...之が被告をして殊の外喜ばしめた...
平出修 「逆徒」
...日本等の文字を殊の外珍重して客間の壁に飾り令嬢は布を手にとりて得意となり...
牧野信一 「サフランの花」
...または特殊の外国生産物とのかかる交換は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...殊の外三田の好みに媚びた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...義妹は殊の外美しくなつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...殊の外に騒々しくて手におえないお尻を知っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...特に動物の肉を殊の外愛食した...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...私の心を殊の外惹いていた...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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