...この意味に於いて君主に殉ずる者の心情が戀愛に殉ずる者の心情に比して獨得の意義を有し...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...一種の殉難であるやうなほこりをもつてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...これ豈(あ)に三十歳前後の壮年の殉国者...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...彼は浮泛なる群情に殉ずるを爲さゞる代りに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或は国務を以て党派の私に殉ずるの弊を致すと為し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ここに意気に殉ずる血脈が加わればこそ...
中里介山 「大菩薩峠」
...殉死の発生と殺老及び棄老殉死のさかんに行われた時代にあっては...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...これを陵域に立てて殉死の男女に代えることとした...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...これが恋の殉教者で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...あの女には殉教者になる覚悟があるだけなんだと...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...主人に殉し殺さるるのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...殉死小説と日記に書いているのだそうだが...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...家中誰(かちゅうたれ)一人(にん)殉死のことを思わずにいるものはなかったからである...
森鴎外 「阿部一族」
...これに反してもし自分が殉死を許さずにおいて...
森鴎外 「阿部一族」
...翁草に興津が殉死(じゅんし)したのは三斎の三回忌(き)だとしてある...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...許多の殉教者は其信条の為めに石にて打たれ...
山路愛山 「信仰個条なかるべからず」
...あの奉行に殉じるのだ...
吉川英治 「大岡越前」
...主人に殉(じゅん)じてともに後を追った...
吉川英治 「新書太閤記」
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