...武帝の気に逆らって李陵(りりょう)を褒(ほ)め上げたときもまかりまちがえば死を賜うようなことになるかもしれぬくらいの懸念(けねん)は自分にもあったのである...
中島敦 「李陵」
...死を賜うことは是非(ぜひ)がない...
森鴎外 「阿部一族」
...上に善言して上より死を賜うも恨まずということだぞ」二ぼくっ...
吉川英治 「三国志」
...――徐々には、兄の尊氏にせまって、これまでの師直の罪科をかぞえ上げ、将来のためをも説いて、このさい彼を流罪に処すか、いっそのこと、死を賜うとして、切腹を命じるかの、いずれかの決断をせまるのを目的としてその方にもっぱら力をそそいでいたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...よし新羅(しらぎ)百済(くだら)の海の果てへ流さるるも、死を賜うも、大聖釈尊(だいしょうしゃくそん)をはじめ無量諸菩薩(しょぼさつ)が、われら凡愚煩悩(ぼんのう)の大衆生(だいしゅじょう)のために、光と、証(あかし)とを、ここにぞと立て置かれたもうた念仏の一行(いちぎょう)であるものを...
吉川英治 「親鸞」
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